2019 Fiscal Year Annual Research Report
Super random matrix theory and topological invariants
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19H01813
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
氷上 忍 沖縄科学技術大学院大学, 数理理論物理学ユニット, 教授 (30093298)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ランダム行列 / 臨界指数 / 超対称性 / リーマン面 |
Outline of Annual Research Achievements |
超対称ランダム行列から得られるトポロジー不変量として、交点数があるが、この計算を特異点の理論を参考に計算することを計画した.ランダム行列に作用する外場を調整し、AnタイプやDnタイプの特異点を導出し、その交点数を求めた. Anタイプに関してはかなり詳しく分かったが、Dnタイプに関しては行列の対数がその特異点の性質を特徴づけることが判明した.この行列の対数は超対称ランダム行列から自然と出てくるので、超対称ランダム行列はAnタイプやDnタイプの特異点を含む理論に直結していることが判明した. DnタイプはO(2N)群を表すので、リーマン面の理論では境界がある向きづけ可能でない場合に相当し、超対称ランダム行列が境界を記述し物理的に意味ある模型であることが確認できた. 超対称共形場理論としての臨界指数の研究で、高次元系に適応可能な共形場ブートストラップ法により、枝分かれ高分子とヤンリー模型の次元縮約を通した同等性を研究した.またランダム磁場があるイジング模型と磁場がないイジング模型との次元縮約を通した同等性も計算により近似的に確かめた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウイルスの蔓延により海外共同研究が難しくなり、渡航を中止せざるを得なくなった.
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Strategy for Future Research Activity |
現在の方法を推進して有意義な結果を得るよう努力する.
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