2019 Fiscal Year Annual Research Report
Verification of efficient plasma heating by counter illuminating ultra-intense laser pulses
Project/Area Number |
19H01870
|
Research Institution | The Graduate School for the Creation of New Photonics Industries |
Principal Investigator |
森 芳孝 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 准教授 (60440616)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 晃史 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (00260050)
石井 勝弘 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 教授 (30311517)
花山 良平 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 准教授 (20418924)
北川 米喜 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 特任教授 (40093405) [Withdrawn]
梶村 好宏 明石工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (20403941)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 高エネルギー密度科学 / 高速点火 / 高速電子 / 高強度レーザー / 対向照射 / ワイベル不安定性 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、高強度レーザーの対向照射による高効率プラズマ加熱を検証することである。繰り返し数 1∼10 Hz の現有対向照射レーザー照射システムに、新たに連続ターゲット供給システムを整備することで、実験回数を増やし統計精度を上げる。幅広い密度領域 (カットオフ密度以下から固体密度以上) のプラズマに対して、高強度レーザーの照射配位、交差条件、及びパルス幅等をパラメータとして、これまで体系的に明らかにされていない対向電子流により駆動されるワイベル不安定性による磁場成長等、対向照射特有のレーザープラズマ相互作用及びエネルギー輸送を解明し、超高強度レーザーからプラズマへの加熱効率を見極める。 初年度は、基盤整備をおこなった。連続供給ターゲットとして、2種類整備を進めている。一つは、ガスターゲットであり、現有ガスノズルを参考に、直径がレーザーレーリー長程度 0.2 mmのガスノズルを製作した。もう一つは、固体ターゲットであり、連続供給メッシュターゲット試作機を製作(明石高専担当)し、レーザー照射実験をおこなった。さらに、加熱対象となるプラズマ予備生成のためナノ秒半導体励起固体レーザーを購入した。基盤整備と平併行して、ガスターゲット及びメッシュ及びワイヤターゲットによる対向照射実験を開始した。計測対象を、レーザー照射により加熱されるプラズマからのX線発光に定め、計測器の整備を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目標は、基盤整備である。気体から固体に渡る幅広いプラズマを対象とするため、ガスターゲットと固体メッシュターゲットを整備した。ガスターゲットは、現有レーザー照射システムのレーリー長100 μm程度に近い直径200 μmのガスジェットノズルを設計し、整備した。固体ターゲットについては、当初ワイヤターゲットを想定していたが、レーザーショット毎に切断されるため、この問題を解決できるメッシュターゲットに切り替えた。明石高専の協力の下、メッシュターゲット供給システムの試作機を作成した。試作機を大気環境下でレーザー照射実験を行い、動作を確認した。加熱対象となるプラズマを予め生成するために、波長1 μmのナノ秒半導体励起固体レーザー(50 mJ/5 ns/20Hz)を整備した。 基盤整備と併行して、現有ガスジェット、及びシングルショット対応ワイヤターゲットを用いたレーザー照射実験を行った。ガスジェットターゲットを用いた実験では、レーザー対向照射によるプラズマ生成を確認した。また、ワイヤターゲットについては、片側照射でレーザー集光径程度の直径10 μmのタングステンワイヤにレーザー照射可能であることを確認した。ガスターゲット及びワイヤ固体ターゲット、いずれも、加熱効果の指標としているX線発光の検出には至っていない。そこで、X線検出器をCCDからイメージングプレートに変更する準備を進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
まず、初年度の課題であるX線発光の検出を優先する。そのために、現有の円盤ターゲットを活用し、ショット数とX線発光光量の関係を抑える。当初検出器としてショット毎に検出が可能なCCDを想定していたが、検出が困難な場合は、検出部をイメージングプレートに変更し、積算実験に切り替える。 次に、ノズル直径0.2mmガスジェトを用いた対向高速電子発生とプラズマ加熱実験を行う。X線発光量をふまえた上で、対向レーザーの交差条件及びレーザーパルス幅の関係を抑える。 さらに、メッシュターゲット供給システムの改良と整備を行う。メッシュターゲットについては、真空環境下における照射実験に向けた整備を行う。確実にレーザーをメッシュターゲットに照射するため、連続メッシュターゲットの位置検出と位置制御に取り組む。
|
Research Products
(1 results)