2021 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ空間を有するナトリウムドープ炭素材料の液中プラズマ合成と海水電池への適用
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19H01890
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹内 希 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80467018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
全 俊豪 東京工業大学, 工学院, 助教 (90781310)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 液中プラズマ / 炭素材料合成 / ナトリウムイオン電池 / 酸素還元反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
有機溶媒であるキシレンに硫黄粉末を溶解させ,その中で液中プラズマを生成することにより,硫黄原子を含有したナノ炭素材料を合成した。合成された炭素材料は,直径数十nm程度の球形の一次粒子がランダムにつながったものであり,一次粒子はグラファイト構造を有する結晶子から構成されている。また,炭素材料中に硫黄原子が均一に分布していることが確認された。 合成した硫黄含有炭素材料は,S-S結合やS=O結合,S-O結合を有していることが確認された。炭素材料を1000度でアニーリング処理することによって,S-S結合やS=O結合,S-O結合がC-S結合へと置き換わることが確認され,また,グラファイト構造の結晶性の向上と共に,比表面積の増加が確認された。 合成した炭素材料の触媒性能を,酸素還元反応の触媒として用いて評価した。炭素材料をアニーリング処理することで触媒性能の向上が見られ,主要反応経路である2電子反応において,可逆水素電極電位に対して0.890 Vという低い過電圧において,25.66 mA/cm2という高い電流密度が得られた。また,合成した炭素材料をナトリウムイオン電池の負極材料に用いて,電池性能の評価を行ったところ,アニーリング処理によって電池性能の大幅向上が見られた。充放電の5000サイクル以上にわたって約150 mAh/gと大きな可逆容量を維持し,また,100 A/gという極めて高い比電流において,可逆容量174 mAh/gと他手法で合成された硫黄含有炭素材料よりも優れた性能を達成した。C-S共有結合の増加および結晶性の向上が,このような優れた電気化学的特性に寄与したと結論づけた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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