2019 Fiscal Year Annual Research Report
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19H01899
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾田 欣也 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (60442943)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ヒッグスインフレーション / 陽子崩壊 / 大統一理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ryusuke Jinno, Mio Kubuta, Seong Chan Park との共同研究により、ヒッグス(様)インフレーションにおける高次元演算子の影響を、非ミニマル結合およびポテンシャルについて、計量形式およびパラティニ形式において調べた。計量形式においては、アトラクタ点の近くでは高次元演算子を入れてもインフレーションの予言は比較的安定であるが、パラティニ形式においては高次元演算子の影響が極端に大きいことを示した。この大きな影響は、パラティニ形式におけるアトラクタ点の不在の影響であることを示した。この結果により、パラティニ形式において非ミニマル結合を用いてインフレーションをおこす模型の課題が浮き彫りになった。この結果は論文「Higgs inflation in metric and Palatini formalisms: Required suppression of higher dimensional operators」としてまとめ、査読誌 Journal of Cosmology and Astroparticle Physics の 2003 (2020) 063 に出版した。 Yuta Hamada, Masahiro Ibe, Yu Muramatsu, Norimi Yokozaki との共同研究により、最小の左右対称模型を通じたSO(10)大統一理論における陽子崩壊とアクシオン暗黒物質の研究を行い、「Proton Decay and Axion Dark Matter in SO(10) Grand Unification via Minimal Left-Right Symmetry」として査読誌 Eur. Phys. J. C80 (2020) 482 に出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Shinya Matsuzaki, Shota Miyawaki, Masatoshi Yamada らと順調に共同研究を進め、最初のレターをプレプリント arXiv:2003.07126 として発表した。この研究の概要は以下の通りである: 重力は局所ローレンツ対称性の結果とみなすことができ、この対称性は曲がった時空においてスピノール場を定義する上で不可欠である。重力の作用は、ゼロ場極限を計量あるいは四脚場に対してある紫外切断スケールにおいて許し、作用が局所ローレンツ対称性の線形実現となる可能性がある。結果として紫外切断スケールにおいては4次元の重力作用は3つの形の項しか許さないことを発見した。宇宙項、局所ローレンツ場の強さの線形項、スピノール場の運動項、である。それらの係数は一般にスカラー場や、スピノール場の双線形項の任意関数となる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き議論、計算を通じて理論研究を推進する。ここまでの研究の成果に基づき、我々の提唱した重力作用、すなわち、宇宙項、アインシュタイン・カルタン項、スピノール場の運動項を境界条件とする、くりこみ群方程式を求める。既に得られているスピノール1ループの計算結果のテンソル構造を、重力の高次元項に同定する。
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Research Products
(9 results)