2022 Fiscal Year Annual Research Report
Measurement of the Hubble constant by observing water-vapor masers in AGN
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19H01940
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
中井 直正 関西学院大学, 理学部, 教授 (80192665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬田 益道 関西学院大学, 理学部, 教授 (80358994)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 活動的銀河中心核 / 水蒸気メーザー / 銀河の幾何距離 / ハッブル定数 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)高感度化した20GHz帯受信機を野辺山45m電波望遠鏡に搭載して活動的銀河中心核の水蒸気メーザーのサーベイ観測を行った。ハッブル定数の導出ができるように赤方偏移が比較的大きな(=遠い)約40個の観測候補銀河を選び、そのうち観測所から与えられた観測時間から悪天候を除いた時間で約10個の銀河を観測した。その結果、確実に1個で水蒸気メーザーを検出し、3個で検出した可能性がある(信号対雑音比がまだ十分ではない)。検出銀河の数がまだ少ないので有意とは言えないが、検出確率1/10=10%または4/10=40%は活動的銀河中心核の水蒸気メーザーの検出としては画期的に高いものである(従来は3%程度)。本課題後になるが来年度以降も観測を継続する予定である。また検出できた1個は超長基線電波干渉法(VLBI)による超高空間分解能観測に進む予定である。 (2)典型的な2型活動的銀河中心核であるNGC1068の既存のVLBI観測データを解析して、その中心にある巨大ブラックホールの質量を求めた。またその中心核から噴出している水メーザーを新たに発見するとともに、そこから少し離れたところに円環状に分布する水蒸気メーザーを発見して注目されている。中心から噴出したジェットがガスの塊に衝突し、ガスが膨張圧縮して高密度になりメーザーが放射されたものと考えられる。論文として出版した。 (3)本研究課題および既存データの解析結果も含めて銀河および銀河系における水蒸気メーザーに関する国際研究会で研究成果を発表した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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