2021 Fiscal Year Annual Research Report
次世代イメージング装置を用いた生命化石探査法の革新―偶然の発見を必然にする―
Project/Area Number |
19H02010
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊庭 靖弘 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (80610451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 奈津子 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (40608759)
江崎 洋一 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (60221115)
西田 治文 中央大学, 理工学部, 教授 (70156082)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 進化古生物学 / イメージング / 高性能計算機 / 進化 / トモグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,超高解像トモグラフィ装置と画像解析技術によって「岩石中の全ての化石をありのまま無差別に抽出する」革新的探査法の確立を目指している.今年度は,計画した全ての探査技術開発を終えた.
2D探査システム開発では, 画像データセットを高画質アニメーションに変換するpythonスクリプトと直交する向きから再切断するpythonプログラムを開発した.また,動画共有サイト上のアノテーション機能を用いることで,動画の閲覧と記載・探索を同時に遠隔地の共同研究者と実行することが可能となった. 3D可視化技術においては,画像演算を行いながら,岩石基質部分のピクセルの透明化する処理をソフトウェア上で行い,ボリュームレンダリングでこれらの画像を積層させることで,岩石に含まれる化石を無差別に3Dモデルとして抽出することに成功した.また,8K解像度のディスプレイに描画結果を出力し,モデルを自在に回転・拡大縮小・断面切断して観察するシステムを構築した.3D形態解析手法の開発においては,カラー画像のピクセル値を用いた正確なセグメンテーションを行い,マーチングキューブ法に基づいたサーフェスモデルを作成した.このサーフェスモデルでは,任意の部位の長さや角度などを3D上で計測や体積や表面積の算出ができ,化石個体や個体群の定量的・統計的な解析が可能となった.
これらの技術をもとに,予定していた全ての実践研究: 1)初期生命探査,2)カンブリア紀~白亜紀の礁性生物の進化,3)極限環境の生命探査,4)現生型海洋生物群集の多様化とその時期の解明,5) 植物化石を用いた3D解剖学的研究を行った.いずれの研究においても,従来手法に比べて化石の発見確率が飛躍的に向上したことや,未知・未記載の多様な生命化石の可視化と分類,硬組織の内部構造観察・解析などが可能となるなど国際的にインパクトの高い結果が得られた.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)