2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study on chemical evolution by simulation experiments regarding the plasma processes and hydrothermal conditions with minerals under the Hadean Earth environments
Project/Area Number |
19H02017
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
川村 邦男 広島修道大学, 人間環境学部, 教授 (50204772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 満 熊本大学, 産業ナノマテリアル研究所, 准教授 (40363519)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生命の起源 / プラズマ / 熱水反応 / RNA / ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,A:多段化学進化装置(Multi-HF)の開発,B:アミノ酸原料からタンパク質までの化学進化の解析,C:塩基・糖・リン供給源からのRNAまでの化学進化の解析,D:原始タンパク質と原始RNAの機能解析,E:計算化学による評価,の5項目からなる。令和3年度(研究課題の3年目)後半から、本課題の研究協力者であるM.-C. Maurel教授の所属するSorbonne大学(フランス)において研究活動を行うため、本課題を中断し、令和4年度11月に再開手続きをとり、研究を再開・継続した。研究再開までに、項目Aを完了したので、研究再開後は項目BおよびCに取りかかった。 項目Bについては、研究分担者とともに、ナノパルス放電プラズマを用いるペプチド合成過程を研究した。従来はペプチド生成においてジペプチド(2量体)が環化しジケトピペラジン(DKP)が生成すると、それ以上のペプチド伸長が起こらなかった。一方、我々はDKP自身がプラズマを照射することによってDKPが開環しペプチド生成が起こることを発見した。これについて論文を公表した。一方、超音波照射によっても局所的プラズマ発生場を期待できるため、超音波照射によって同様にしてDKPからのペプチド生成を調べた。超音波の周波数(200k Hz, 430 kHz, 950 kHz)、出力(10-95 W)、照射時間(0-3 h)などをパラメーターとして、照射実験を行った。これらの生成物を、高速液体クロマトグラフで分析した結果、原料のDKP以外に、オリゴペプチドの標準品に近い保持時間を持つ生成物があることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度から2021年度にかけて、新型コロナウイルス感染症の流行によって、ルーチン分析などを行う研究補助員の手配ができなかったこと、また、研究分担者との対面での情報交換と実験が行えなかったため、研究の進行は順調ではなかった。2022年度の再開後は、項目Bについて実験プロトコルを確立し、また、ペプチド生成については、DKPからのペプチド生成反応を発見でき、順調になりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
超音波照射による実験手法は確立したので、次に熱水リアクターとの接続を試みる。研究推進のために、研究補助員を手配し、また、研究分担者との交流を十分に行う。また、研究協力者であるSorbonne大学との情報交換を随時進める。これまでに得られた研究成果に基づいて、本課題を推進するためのユニークな技術と視点をこれらの情報交換によって得られると期待している。
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Research Products
(4 results)