2021 Fiscal Year Annual Research Report
Engineering Support for Next Generation Manufacturing System Based on Digital Triplet Concept
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19H02037
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅田 靖 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40242086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 辰徳 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任准教授 (00546012)
高本 仁志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究部門付 (30613244)
近藤 伸亮 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任教授 (40336516)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生産システム / ディジタル革命 / ディジタル・トリプレット / Learning Factory / エンジニアリング支援 / デジタル・ツイン / Cyber Physical Systems |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、(1) エンジニアリング活動の記録、再利用・知識化するための方法論の検討、(2) 昨年度構築した模擬生産システム(Learning Factory, LF)を用いたケーススタディの実施、 (3)ディジタル・トリプレットの展開可能性の検討を行った。(1)については、昨年度提案したエンジニアリング活動記述言語PD3 (Process modeling language for Digital Triplet)を拡張し、この言語を用いたエンジニアリング活動をそのまま記述する「ログレベルの記述」と、複数のログレベルの記述をまとめ、抽象化することによってテンプレート化した「汎化プロセスモデル」の2つのレベルを定義することができた。また汎化プロセスモデルを作成する手順、それを活用する手順を含め、D3を記録、知識化、再利用するライフサイクルを提案することができた。さらに、これらを計算機実装した支援システムを構築した。(2)については、LF上で意図的に引き起こした不具合に対応するケーススタディを成功裏に行うことができた。被験者は熟練者4名、非熟練者4名である。上記、支援システムを用いてD3のライフサイクルを回すことができ、非熟練者がこのモデルを利用してプロセス知識を獲得可能であることを示すことができた。(3)については、産総研臨海副都心センタースマート製造テストベッドにおいて、工作機械を用いた加工工程計画プロセスと加工実行プロセスを対象としたD3ユースケースを構築し、これらのプロセスで用いられた情報とプロセスの結果として得られたデータとの関係をD3モデルを用いて抽出・分析した。また、生産システムコンサルティングや工程設計の作業支援に応用可能であることを検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度にエンジニアリング活動のモデルとして、ログレベルの記述と汎化プロセスモデルという2つのレベルを設定できたことは想定外の発見であり、この有効性をケーススタディを通じて検証できたことを含めて研究は順調に進展している。また、D3手法の新たな生産加工プロセスへのユースケースを示すことができた。一方で、当初の計画では、ディジタル・トリプレットを設計やライフサイクル方向に展開することとしていたが、生産システムに対象を限定しても上記の成果が得られたことから、この部分を深掘りしたため、展開の方は若干手薄になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は最終年度にあたることから、理論的には今年度の研究成果を核として、生産システム、設計、ライフサイクル方向への展開を含めてケーススタディを重ね、これらに基づき理論を一段階レベルアップして、本研究の最終成果につなげる。
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