2021 Fiscal Year Annual Research Report
鋼より10倍以上耐摩耗性に優れる樹脂系複合材料の開発としゅう動システムへの応用
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19H02050
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
堀切川 一男 東北大学, 工学研究科, 教授 (60173605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 健 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50332515)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 樹脂系複合材料 / 超低摩耗 / オイルレス |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度において,PEEK/RBセラミックス(RBC)複合材料が,水中において低摩擦,優れた耐摩耗性を示すことを明らかにした.令和3年度では,より安価でかつ実用的な熱可塑性樹脂であるポリアセタール(POM)樹脂にRBセラミックス粒子を20mass%配合したPOM/RBC複合材料を作製し,水中でのスラスト/シリンダー摩擦試験を行った.また比較として,POM単体,POMに対して炭素繊維(CF)を20mass%配合したPOM/CF複合材料についても試験を行った.より過酷な潤滑条件を模擬するため,境界潤滑状態となるすべり速度0.1m/s,垂直荷重9.8Nの条件下,精製水中ですべり摩擦試験を行った.摩擦繰り返し数は1000000回とした.摩擦試験の結果,POM,POM/CF複合材料における摩擦係数は摩擦繰り返し数の増加とともに増加し,最終的に0.2以上の高い値を示したのに対して,POM/RBC複合材料はすべり摩擦試験全期間において,安定して0.15の低い摩擦係数を示した.また,POM/RBC複合材料は,POMやPOM/CF複合材料に比べて摩耗量が80%以上低い値を示し,摩擦試験終了時の比摩耗量は10のマイナス9mm2/N程度の低い値を示した.このことから,POM/RBC複合材料は水中において,ステンレス鋼同士の油潤滑下における比摩耗量(10のマイナス8乗mm2/N)に比べおよそ10倍の耐摩耗性が得られることが分かった.以上の結果から,POM/RBC複合材料の水中用しゅう動材料として実用可能性が示された.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)