2019 Fiscal Year Annual Research Report
Concentration of nanomaterials using thermofluidic phenomena around photothermal nanoparticles
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19H02084
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
元祐 昌廣 東京理科大学, 工学部機械工学科, 准教授 (80434033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 憲 東京理科大学, 工学部機械工学科, 助教 (70749100)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 金属ナノ粒子 / 濃縮 / プラズモニクス / 界面流れ / 電場誘起流れ |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,金属ナノ粒子集合体への光照射に伴う光熱現象の定性的な理解を深め,多成分系熱泳動現象の評価を行った. 増幅光電場によるプラズモン光放射圧,熱泳動から気泡発生まで,照射光エネルギーに応じて変化する現象を観察した.金ナノ粒子群を固定化・パターニングしたガラス基板に,レーザー光を照射することで金ナノ粒子集合体周りにプラズモン共鳴を誘起した.照射光エネルギーが弱い場合には光放射圧が,続いて熱泳動が卓越化し,強い場合には微細気泡が発生することを確認した. 光放射圧,熱泳動,微細気泡が発生した際には,液中に分散したナノ物質が,その現象に応じてそれぞれ異なる位置に集積される様子,特に時系列ダイナミクスを計測した.光放射圧や熱泳動の場合には粒子力がナノ物質に作用して搬送が行われ,微細気泡の場合には界面流れに追随する形でナノ物質が輸送されることを明らかにした. 空間光変調器を用いて,任意位置に任意形状の光パターン照射が可能な顕微集光光学系を開発した.そして,開発した光学系を駆使して,光パターンを変化させることでその変化に応じて集積形状を変化させることができることを確認した.また,溶液に高分子を添加することで集積現象が変化する様子を確認し,溶媒効果について検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
空間光変調器を用いた光学系の開発を予定通り行うことができ,プラズモン加熱された金属ナノ粒子周りの一連の輸送現象を観察することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
金属ナノ粒子の固定化・パターニングの精度・歩留まり向上が現象をより深く理解する上で必要である.そのため,今後は顕微分光や電子顕微鏡などを用いて基板を丁寧に分析しながら,吸収エネルギーの観点から工夫してまとめたい.
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Research Products
(32 results)