2020 Fiscal Year Annual Research Report
振動誘起流れを用いた細胞スフェロイドの大量生産・品質評価
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19H02115
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
早川 健 中央大学, 理工学部, 准教授 (70759266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 宏明 中央大学, 理工学部, 教授 (20372427)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 微細操作 / マイクロロボティクス / マイクロ流体 / 振動誘起流れ / 細胞スフェロイド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では下記2点をマイルストーンとして研究を行っている。 ①細胞スフェロイドの高効率作製法の実現 ②作製されたスフェロイドの三次元形態情報による品質評価法の確立 ①に関して、2020年度は、振動誘起流を用いた細胞スフェロイド作製の再現性の評価と、流れを起こす構造体の設計値の検討を行った。まず、マイクロ流体チップ上でマイクロ構造体を円環状に並べることによって渦流れを発生させ、その流れを利用して細胞を凝集させてスフェロイドを作製することに成功した。その構造体の設計値や振動印加条件を変えた際に、スフェロイドのサイズにどのようなばらつきがあるか、を評価した。結果として、内径200 μmの構造体を設計したときにスフェロイドのサイズばらつきが小さいことが分かった。また、振動印加条件の違いによる、スフェロイド作製結果への大きな違いは見られなかった。今後は導入する細胞懸濁液の濃度や量を変えた際に、細胞スフェロイドの作製の成功率やサイズの再現性にどのような影響があるかを評価していく。また、構造体の違いによる流れパターンを評価し、デバイスの設計論を構築する。 また、②のスフェロイドの三次元形態情報を取得するための観察系の構築、および三次元形状を取得するためのスフェロイド回転手法の開発を行った。こちらも振動誘起流れを用いてスフェロイドと同程度のサイズのマイクロ粒子の回転に成功しており、今後は作製した細胞スフェロイドへの適用を行い、三次元の画像取得を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スフェロイド作製を行うためのデバイス設計の最適化に着手し、三次元形状を解析するための画像取得にも着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
スフェロイドを作製するためのデバイスの設計最適化について、今年度はPIV解析を用いた流れパターンの評価とともに最適な設計を行う予定である。また、細胞濃度を変えた際のスフェロイド作製の再現性も評価し、より実用的な設計を行う。 また、スフェロイドの三次元回転操作を行いながら画像を撮影し、三次元画像を構築するソフトウェアの開発を行う予定である。
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Research Products
(3 results)