2020 Fiscal Year Annual Research Report
Radio Signal Scavenging Technology: A New Method of Radio Channel Sounding
Project/Area Number |
19H02136
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高田 潤一 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (90222083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 健太郎 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (40756665)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 電波伝搬 / ソフトウェア無線 / Radio Signal Scavenging / 電磁波計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
第3世代携帯電話端末を送信機としたRadio Signal Scavenging用受信機を新たな装置で再試作した.その原理は,参照信号受信機と計測信号受信機でおよそ同一時刻の信号波形を計測し,参照信号の自己相関および参照信号と計測信号の相互相関の比により受信電圧比を得るものである.これら2台の受信機を用いて,2GHz帯における電波伝搬路損失特性測定の性能確認を行った.具体的な成果は,(1) 同軸ケーブルを用いて,同一アンテナで受信した信号を電力分配し,両受信機に直接信号を入力する電力測定の原理確認実験により,スペクトラムアナライザを用いた参照測定結果を1.2dBの誤差で再現した,(2) 屋外見通し環境において,周辺環境の散乱物の影響が無視できる2.7mの離隔距離で伝搬損失の計測を行い,自由空間伝搬損失からの測定誤差2.0dBを実現した,である.これらの成果をもって,提案した測定原理により許容できる電波伝搬路損失測定が可能であることが確認できた.
また,準ミリ波帯端末を送信機としたRadio Signal Scavenging用受信機の試作に着手した.具体的な成果は,(1) Radio Signal Scavenging用ソフトウェア無線機は6GHz以下でしか動作しないため,周波数変換装置の組み立てに必要となるハードウェア一式を調達した,(2) 準ミリ波帯アンテナは指向性が鋭いため,角度特性の測定に用いるアンテナ回転系を構築した,である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
受信機実装用のソフトウェア無線装置でメーカー保証外の故障が発生し,修復に半年を要したため,その間研究を進めることが出来ず,計画に遅れが発生した.
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍が続く中で大人数の稼働が必要な屋外での大規模実験を中止し,一人で実験可能な屋内環境を中心とした研究に切り替える.Radio Signal Scavengingの応用という観点からは,一定の成果が期待できる.
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