2022 Fiscal Year Annual Research Report
AIを導入したマテリアルズインフォマティクスによる巨大光吸収半導体の開発
Project/Area Number |
19H02167
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
藤原 裕之 岐阜大学, 工学部, 教授 (40344444)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志賀 元紀 岐阜大学, 工学部, 准教授 (20437263)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 巨大光吸収 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度には、巨大光吸収を示す半導体物質をAIにより効率的に探索することを目的とし、AIを使用した半導体バンドギャップの予測技術を確立した。2022年度には、さらにこの技術を発展させ、高光吸収係数の半導体を効率的に探索することを目的とし、既に高い光吸収を示すことが分かっている新規材料BaNaPに着目し、その元素を同族元素で置換した材料(合計125化合物)の結晶構造、光学特性、バンド構造を計算し、その結果をAI学習に使用する教師データとして活用することを試みた。 具体的には、BaNaPの結晶構造(六方格子または底心直方格子)を固定し、I族、II族およびV族元素を自由に入れ替え、これまで合成されていない結晶構造(合計250)を構築した。仮定した結晶構造は、全て構造最適化を行い、第一原理計算によりバンドギャップ(PBE法、Δ-sol法およびHSE06法)を計算し、さらに当研究グループが提案したPHS法により光学吸収スペクトルを計算した。 その結果、太陽電池等に応用可能な高い光吸収を示し、なおかつ適切なバンドギャップ(1.0~2.0 eV)を示す26の有望な結晶材料を発見した。但し、今回は教師データを増やすため、LiやSrなどのレアアース金属も候補元素として仮定しており、見つかった有望材料もこれらのレアアースを含む結晶が多い結果となった。但し、BaおよびCa系(CaNaAs, BaNaP, BaKP, BaKAs)に関しては、極めて有望な光学材料を発見した。 上記材料は今後の光学デバイス応用が期待されるが、光吸収係数に関しては、バンド端付近で10000cm-1程度の値を示しており、従来材料と同程度の値を示した。これまでに様々な材料の光吸収スペクトルを計算により求めて来たが、巨大光吸収を示す材料の発見には至っていない。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|