2020 Fiscal Year Annual Research Report
Challenge to realize wide frequency range low phase noise semiconductor lasers
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19H02185
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
八坂 洋 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50509099)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 半導体レーザ / 狭線幅 / 高速変調 / 周波数雑音 / 位相雑音 / 光負帰還 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に立ち上げた1550 nm帯で動作する超高速混合変調半導体レーザに活性層の吸収領域波長となる1480 nmの強度変調光を注入して素子本来の応答特性の評価を行う小信号応答帯域評価系の測定感度向上を図った。測定感度の影響で66 GHzまでの応答帯域(雑誌論文(1))しか評価できなかった評価系において、光変調器の動作条件を最適化することで逓倍強度変調信号光の発生効率の向上を図り、80 GHzまでの高感度な応答帯域特性評価を可能とする実験系の構築を完了した。本実験系を用いて混合変調半導体レーザの応答帯域評価を継続中である。 また、前年度に立ち上げた広帯域位相雑音評価系を用いて、光負帰還半導体レーザの位相雑音低減効果に対する、単一モード半導体レーザの周波数変調帯域依存性の評価を行った。本検証実験では、周波数変調帯域の広狭をシミュレートするために半導体レーザのバイアス電流値を変えることで周波数変調帯域を変化させた。この検証実験を通して、単一モード半導体レーザの周波数変調帯域を拡大することで、光負帰還半導体レーザの位相雑音低減帯域を拡大することができることを明らかにした。(雑誌論文(1)および学会発表(1)) さらに、光負帰還半導体レーザ光源の動作原理解析および光源特性の検証実験を進めた。小型光負帰還半導体レーザ光源実現へ向け、Si細線光導波路で作製したリングフィルタのリング部光損失を低減することで光負帰還系の帰還利得の改善を図り、コンパクトな構成で単一モード半導体レーザの発振スペクトル線幅を10 MHzから49 kHzへ狭窄化することに成功した。この値は前年度の達成値をさらに半減した値となっている。(学会発表(2)) 加えて、狭線幅光負帰還半導体レーザ光源のFMCW方式LiDARシステムへの適用性の検証実験を開始し、光源の新規応用領域の開拓にも着手した。(学会発表(4))
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
小信号応答帯域評価系の測定感度改善を実現し、80 GHzまでの応答帯域評価を可能とする評価系の構築を終了した。また、前年度に立ち上げた広帯域位相雑音評価系を用いて、光負帰還半導体レーザの位相雑音低減効果に対する、単一モード半導体レーザの周波数変調帯域依存性の評価実験を行い、半導体レーザの周波数変調帯域を拡大することで光負帰還半導体レーザの位相雑音低減帯域を拡大することができることを明らかにした。以上は当初の計画通りの成果である。 さらに、Si細線光導波路型リングフィルタをハイブリッド集積した小型光負帰還半導体レーザ光源において49 kHzへの発振スペクトル線幅の狭窄化に成功した。 加えて、狭線幅光負帰還半導体レーザ光源のFMCW方式LiDARシステムへの適用性の検証実験を開始した。 以上、研究は当初計画通りに進んでおり、かつ当初計画では想定していなかった業績をあげることができた部分があることより、進捗状況の評価を (1) とした。
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Strategy for Future Research Activity |
DFBレーザ領域への注入電流変調と外部共振器の損失変調を同時に作用可能な混合変調半導体レーザの強度変調応答帯域の数値解析、および実験的検証を引き続き進め、帯域拡大のための最適素子構造および動作条件の明確化を図る。 また、広帯域低位相雑音特性を有する光負帰還半導体レーザ光源の実現を目指し、本光源への混合変調半導体レーザの適用性を明確にする。光負帰還半導体レーザ光源へ実装するためには、混合変調半導体レーザの周波数変調特性の明確化が必要となることより、広帯域応答特性を有する混合変調半導体レーザの、変調信号光帰還時の周波数変調特性および位相変動の周波数依存性を数値解析で明確にして、光負帰還半導体レーザ光源へ適用するための最適素子構造や動作条件の明確化を進める。また広帯域低位相雑音特性を実現する上で最適となる外部光フィルタ特性の明確化を進める。 上記検証結果の知見を基に、10 GHz以上の雑音周波数領域で位相雑音を低減した光負帰還半導体レーザ光源の実験的検証を行う。
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Research Products
(7 results)