2022 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロジニアス微小ノード群による無線通信機能の創発
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19H02191
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 浩之 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (40451992)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 発振器型センサ回路 / カオス発振器 |
Outline of Annual Research Achievements |
アドホック化技術とセンサデータ伝送の実証に関して,昨年度に引き続き研究を進めた.まず,各ノードに用いられる発振器型センサ回路のノイズ性能を改善するための電圧積分フィードバック技術を開発した.180nm Si CMOSプロセスで設計し,実測の結果,2.12ppmの容量分解能を7.52マイクロワットの消費電力で達成した.この成果を学術論文誌 (JJAP) で発表した.さらに,カオス発振器を用いたセンサノード同士をアナログ的に結合させて統計的な情報をセンシングする手法について,無線通信における周波数帯域の制約 (アンテナの帯域や電波法等による帯域の規制) により広帯域なカオス信号をそのまま無線伝送することが不可能であることから,帯域制限されたカオス信号による同期の可能性を研究した.その結果,狭帯域なスペクトルでも同期が可能であることを示し,一方で帯域の中心周波数と幅が重要であることが分かった.多くの解析手法を用いて,ある領域ではスレーブ発振器の活動が帯域の設定に明確に追従し,他の領域では,異なる,より複雑な効果が現れることを確認した.この成果を学術論文誌 (Chaos, Solitons & Fractals, インパクトファクター9.922) で公開した.また,このようなカオス発振器同士が結合したネットワークにおける同期の挙動について研究を深め,カオスダイナミクスにおける「不完全な同期」のもとで起こる創発・パターン形成現象をリザーバーコンピューティングに利用することを提案した.この成果も学術論文誌 (Chaos, Solitons & Fractals, インパクトファクター9.922) で発表した.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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