2019 Fiscal Year Annual Research Report
開口率100%,10Gfpsの超高速シリコン撮像素子の開発と先端計測技術への適用
Project/Area Number |
19H02204
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
下ノ村 和弘 立命館大学, 理工学部, 教授 (80397679)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 剛治 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (20088412)
安藤 妙子 立命館大学, 理工学部, 准教授 (70335074)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 超高速撮像 / 撮像素子 / マルチ電荷収集ゲート構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに提案してきた“裏面照射型マルチ電荷収集ゲート構造(BSI-MCG)”に基づいた超高速撮像素子の開発と,既に開発した1億枚/秒超高速カメラの先端計測技術への応用について検討を進めた. 本課題の重要な研究項目のひとつは,画素内カスケードパイプライン記録構造をもつ超高速撮像画素の開発である.画素中央に配置された複数の電荷収集ゲートそれぞれから,外縁に向けて配置された複数のゲートへと分岐する画素内カスケードパイプライン記録構造により,連続撮影枚数を増やすことができる.CCDを用いることで原理手的にはノイズなしで高速に分岐転送できる.この構造は,さらに,分岐するごとに外縁部のゲートの駆動速度を遅くすることができるため,AD変換を介して別の接合チップにディジタル信号で転送することにもつながる.このようなカスケードパイプライン記録構造について基礎的な設計を行い,,デバイスイミュレーションおよびモンテカルロ法による電荷移動解析により,技術的妥当性を検証した.具体的には,画素中央に配置された6つの電荷収集ゲートに対して,それぞれ3つの転送ゲートを埋め込み,18枚の連続画像を取得できる構成とした.転送ゲートの動作速度は,電荷収集ゲートの動作速度の1/18となる.14.55 um × 14.55 umの画素の中央部に,3um × 3umのライトガイドの導入を想定して,シミュレーションを行った.モンテカルロシミュレーションにより,電荷収集ゲートへの電荷到達時間の標準偏差は0.033 ns,電荷収集率は81.1 %,時間的クロストークは5.8 %,フレームレートは1 Gfpsを超える見通しを得た.本構造は,分岐先の出力ゲートの動作速度を低減できることから,将来的に,出力画像を,オンチップADCを介して3D積層された別のメモリチップにディジタル保存する構成にもつながる.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
画素内カスケードパイプライン記録構造の基本的な設計を行い,デバイスシミュレーションにより時間分解能等の諸特性について検討を進めた.また,電荷収集ピラミッドの実現方法や,1億枚/秒カメラを用いた応用についても,検討が進んでいる.
|
Strategy for Future Research Activity |
(1) 画素内カスケードパイプライン記録構造を用いたセンサテストチップについて,具体的な設計を進めながら,諸特性について検討を行う.十分に高速な撮影速度を保ちながら,ADCの適用が可能な程度の分岐後駆動速度にする. (2) 電荷収集ピラミッド構造開発:これまでに試作したピラミッド構造の評価結果に基づいて,他研究機関とも協力しながらさらに検討を進める. (3) 先端計測技術への応用開拓:研究協力者と連携しながら,実験計画を進める.
|
-
-
[Journal Article] Light-in-Flight imaging by a silicon image sensor: Toward the theoretical highest frame rate2019
Author(s)
Takeharu Goji Etoh, Tomoo Okinaka, Yasuhide Takano, Kohsei Takehara, Hitoshi Nakano, Kazuhiro Shimonomura, Taeko Ando, Nguyen Ngo, Yoshinari Kamakura, Dao Vu Truong Son, Anh Quang Nguyen, Edoardo Charbon, Chao Zhang, Piet De Moor, Paul Goetschalckx, Luc Haspeslagh
-
Journal Title
Sensors
Volume: 19
Pages: No.2247
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-