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2020 Fiscal Year Annual Research Report

Uniform deformation of aggregate and paste with higher adhesive force for maximizing aggregate content in fresh concrete maintaining the level of self-compacting performance

Research Project

Project/Area Number 19H02217
Research InstitutionKochi University of Technology

Principal Investigator

大内 雅博  高知工科大学, システム工学群, 教授 (80301125)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords自己充填コンクリート / フレッシュコンクリート / 粘着力 / 粘性 / 粘度 / 増粘剤 / 回転粘度計 / セメント比表面積
Outline of Annual Research Achievements

セルロースエーテル系増粘剤を添加すると,比較的高い水セメント比45%の材料分離しやすいフレッシュコンクリートであっても,障害物手前でモルタルと粗骨材が分離せずに一体となって流動することを確認している。これは粗骨材表面に対するモルタルの相対運動を抑制する粘着力が卓越したである想定し,それを定量化する必要がある。
当年度は,回転粘度計を用いてフレッシュモルタルの(面内)粘着力を定量化する方法を構築した。回転粘度計により計測した最大ずり応力を剥離強度と定義した。試料をローターと十分に密着させるため,1.0 rpmで300秒間回転させた後で,回転速度を上昇させて得られる剥離強度を求める方法とした。フレッシュモルタルの剥離強度は回転速度に依存した。回転速度100 rpm時に水溶性セルロースエーテル系増粘剤により特に粘着力が向上することを確認した。そして,その粘着力が粘度とは独立に調整し得ることを見出した。回転速度をさらに高速にできれば,粘着力が支配要因となる剥離強度を定量化の可能性を得た。
砂糖や増粘剤の添加の有無,練混ぜ手順を変えた合計8種の自己充填コンクリート用フレッシュモルタルの,練混ぜ10分後から180分後までの,粘性に関する指標である相対漏斗流下速度比,粘度および(面外)粘着力の推移のうちの2者の相関を示す包絡線は,練混ぜ方法により大別することができた。一括練りと比較してよりセメント粒子を分散させる分割練りが,変形の際の固体粒子間摩擦の支配をより大きく受ける粘度が高くなった。一方,変形させずに測定可能な粘着力は練混ぜ手順に依存せず,配合のみでほぼ決定されることが分かった。細骨材容積比が一定の範囲内では,3つの粘性指標のうち,粘着力とロート流下速度は極めて高い相関を示した。しかし,細骨材容積比が異なると,ロート流下速度に固体粒子間摩擦の影響が顕在化することが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

粘着力の定量化法について,面内粘着力について一面せん断試験による方法,および,回転粘度計による簡易な方法を確立した。一方,面外粘着力については,万能物性測定装置(テクッスチャ・アナライザー)により測定可能であることを確認した。粘着力測定法の確立に当初予定以上の期間を要したが,それれに見合うだけの成果を得ることができた。
よって,「おおむね順調に進展している」とした。

Strategy for Future Research Activity

フレッシュコンクリートの自己充填性能を支配するいわゆる「粘性」について,せん断変形の抵抗性を応力と変形速度との関係により定量化する「粘度」と,フレッシュモルタルと粗骨材間の「粘着力」の2つに分け,それぞれのメカニズムをミクロ構造から明らかにすることに注力する。これにより,粘着力と粘度の独立性の根拠を明らかにする。具体的には,液相の粘度と,固体相のせん断変形の際の摩擦の分離である。固体相のせん断変形の際の摩擦に及ぼす影響を,セメント粒子の凝集・分散状態およびセメント水和物量に支配される比表面積から調べると同時に,粘着力の独立性を調べる。
そして,粘着力とフレッシュコンクリートの自己充填性レベルとの関係を調べる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2020

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] フレッシュコンクリートに連行した空気泡による自己充填性のためのベアリング効果の解明2020

    • Author(s)
      大西 悠, 大内 雅博
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文集

      Volume: 42(1) Pages: 1043-1048

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] フレッシュコンクリートの間隙通過性を支配するモルタルの固体粒子間摩擦の定量化2020

    • Author(s)
      福田 翔太, 大内 雅博
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文集

      Volume: 42(1) Pages: 1025-1030

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] フレッシュ時の空気量減少の抑制による自己充填コンクリートの硬化後表面の残留気泡発生の防止2020

    • Author(s)
      古竹 莉久, Anuwat ATTACHAIYAWUTH, 大内 雅博
    • Organizer
      令和2年度土木学会全国大会第75回年次学術講演会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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