2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the formation and expansion of subsurface cavity due to internal erosion and evaluation of potential risk of ground cave-in
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19H02231
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桑野 玲子 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80312974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 正英 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (80804103)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 空洞 / 内部侵食 / 水みち |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は地盤陥没の未然防止にある。地盤陥没現象は、陥没直前になるまで地表から前兆を捉えるのが困難なため、確実に防止するには陥没の起因となる地中空洞を見つけて適切に対策しなくてはならない。しかしながら、空洞探知、対策の両面において知見の蓄積が不十分なため、道路管理の実務では対症療法的な対策に追われているのが現状である。そこで本研究では、地中空洞の生成・拡大メカニズムを解明し、生成要因や成長速度など個々の空洞特性に応じた合理的探査方法を提案するとともに、空洞の陥没危険度を定量的に評価することにより、適切な対策を提案することを目的とする。 今年度は、実物大試験道路における人工空洞の載荷試験や現道のデータをとりまとめて陥没危険度指標を提案した他、空洞の補修や補強方法の検討を行った。深層空洞については、現地調査、模型実験、数値解析により探査の可能性を検討した。 道路陥没を引き起こす浅層部の空洞は、空洞幅と空洞天井部深さで陥没危険度を概ね評価できる。空洞は開削埋戻しや充填により補修することが望ましいが、合理的に応急対応する手段として充填材を開発した。あえて流動性を低め、空洞内にくまなく充填することよりも、水みちを辿って下水管破損部などから充填材が流出しないことを優先した。また、道路下は埋設インフラのために掘削する可能性もあるため、再掘削のために強度を押さえ気味に設計した。一方、地中レーダ探査で対応できない深層部の空洞については、引き続き検討を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当所の計画通り概ね順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度が終了年であるので、これまでの成果を取りまとめる。深層空洞に関しては、依然として決定的な探査方法がないので、様々な検討およびそれらの組み合わせの試行を継続し、検討を進める。
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