2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study for the Better PPP Urban Railway Projects in Asian Megacities
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19H02257
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
森地 茂 政策研究大学院大学, 政策研究科, 名誉教授 (40016473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲村 肇 東北工業大学, 工学部, 名誉教授 (50168415)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 都市鉄道 / アジアの大都市交通 / PPP / TOD / 事業スキーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の、第1の目的であるリスク分析方法としては、費用推定関数とCash Flowのモンテカルロ・シミュレーションモデルを作成した。建設の遅れリスク、需要リスク、運営費用リスク、金利リスク、競合路線の影響リスク、金融リスクなどの影響を特定するために、それぞれの条件を変えた計算結果の差異により、各リスクの影響を計測する方法とした。適用事例としては、バンコクの都市鉄道ブルーラインに関して分析を行った。 コンセッション契約期間25年で累積黒字になる確率はわずか4%となり、運賃を10%上げてもその確率は38%にとどまるとの結果であった。また開業後、サブプライム不況、学生デモ、コロナ禍による需要減など予測不可能なリスクも発生している。但し、単年度黒字化により、累積収支は改善の方向にあるので、事業期間の延長による黒字化が可能である。事業スキーム設定の時に主に検討される需要リスクの官民負担問題としての扱いだけではなく、契約期間の延長の規定が重要である事が示された。 このように事業スキームに如何に組み込むかを検討する際に参考となる、様々な事象による影響の確率分布も計算可能である。 第2の目的は、意思決定者の誤解が多い鉄道沿線開発と運賃値上げの可能性の分析である。土地利用データのない発展途上国の市街化の進展については、光学衛星データを用いた簡便な計測方法を開発した。バンコク都市圏40km四方について、30m四方のピクセルごとの市街化の有無を累積した開発面積を、都市圏の方面別、距離帯別に時系列で計測し、それと鉄道の各駅からの距離帯別の市街化との比較から、鉄道整備による沿線開発への影響を把握できた。 また、運賃抑制への政治圧力に対しては、バンコクとマニラで都市鉄道の乗客実態調査に基づき、運賃弾性値を計測し、運賃値上げの余地が大きいことを確認できた。 字数制約のため、その他の分析結果は最終報告にまとめたい。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)