2019 Fiscal Year Annual Research Report
Fire Resistance and Failure Mechanism of steel-to-timber dowelled connections at the end of glulam beams
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19H02281
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| Research Institution | Chiba University |
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Principal Investigator |
平島 岳夫 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (20334170)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 木質構造 / 火災 / ピン接合部 / スギ / 載荷加熱実験 / 数値解析 / 金物接合 / 支圧強度 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、木質構造フレームの載荷加熱実験によって、梁端ピン接合部で木材が割裂・せん断破壊する場合の火災時終局耐力を把握する。2019年度は、フレーム試験体の仕様・載荷加熱実験の方法などを含む詳細な実験計画を作成し、スギ構造用集成材を用いたフレーム試験体６体と単純梁試験体３体を作成した。実験条件は、梁の断面寸法、梁両端部におけるピン接合部の仕様とした。ピン接合部の仕様は、T型金物を用いた汎用的な仕様と、底付型金物を用いた補強仕様の2種類とした。試験体作成の際は、断面内部の温度測定計画に基づき、接合部と梁中央部に熱電対を配置した。以上９体の実験は、2020年11月に日本建築総合試験所にて実施予定である。その実験準備および実験順序などの実施計画も作成した。
上記実験の事前検討として、標準火災加熱を受けるスギ構造用集成材梁の伝熱解析および熱応力解析を行った。予備解析の時点では使用材料の強度が不明であり、また載荷加熱実験時の荷重は常温実験の結果を踏まえて最終決定するため、予備解析では、木材の熱特性・力学的特性、荷重のレベル、加熱時間などを解析変数とし、それらの要因が破壊時間に及ぼす影響を検討した。一方、ピン接合部を含むフレーム実験の解析においては、梁端接合部におけるモデル化が必要となるため、当初の研究計画では予定していなかったドリフトピン接合部の高温時支圧変形挙動に関する実験を実施した。
ドリフトピン接合部の高温圧縮実験を計画・実施し、200℃までのスギ構造用集成材の支圧強度と変形挙動を把握した。その実験では、繊維方向と繊維直交方向の挙動をそれぞれ明らかにし、フレーム実験の熱応力解析に用いる接合部モデル作成に必要となる基礎データを収集した。これらの結果を取りまとめ、日本建築学会大会および日本火災学会研究発表会に梗概を投稿した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べた通り、木質構造フレームの載荷加熱実験に関わる実験計画を作成し、当初の予定通り、その試験体の作成が完了した。
数値解析については、ピン接合部の解析にまでは至っていないが、そのモデル化に必要なドリフトピン接合部の高温実験を実施し、その解析に必要なデータを取得した。次年度の木質構造フレームの載荷加熱実験の予備解析として、単純支持梁の場合についての火災時破壊時間の予測を行った。これらの結果を取りまとめ、日本建築学会大会および日本火災学会研究発表会に発表梗概を投稿した。
既往研究および最新の関連研究の動向を調査し、本研究の参考となる文献資料を整理しながら、実験計画および解析モデルの検討等に反映させた。
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| Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、スギ構造用集成材を用いた木質構造フレームの載荷加熱実験を実施し、梁端ピン接合部で木材が割裂・せん断破壊する場合の火災時耐力と破壊性状を把握する。その際、梁断面寸法および接合部仕様が、梁端ピン接合部の火災時挙動に及ぼす影響も把握する。またこれらの実験結果を踏まえ、2021年度に実施予定のカラマツ構造用集成材を用いたフレーム試験体の製作を行う。
木質構造の数値解析に用いる梁端ピン接合部の火災時回転バネモデルの提案に向けて、2020年度はカラマツ構造用集成材を用いたドリフトピン接合部の高温実験を実施する。この結果と既に実施済みのスギ実験の結果を分析し、高温時における木材の支圧変形挙動に対してComponent-based modelに基づく数値解析モデルを提案する。
木質構造フレームの載荷加熱実験は、実験の委託先である日本建築総合試験所と連携して遂行する。ドリフトピン接合部の高温実験および数値解析については当研究室の大学院生の協力を得て遂行する。
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Research Products
(7 results)
