2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a high-resolution CFD method for regional-scale simulation of tidal current farm
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19H02363
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
胡 長洪 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (20274532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
カムラ モハメド・ムスタフア・ザキ・アハメド 九州大学, 応用力学研究所, 助教 (60870699)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 潮流発電タービン / 後流影響 / 水槽実験 / 数値流体力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、潮流発電の実用化開発に必要な流体解析ツールを提供する目的で実務利用可能な計算負荷で小規模潮流ファーム全体を数値シミュレーションできる広域CFDモデルの構築に関する研究を行っている。2020年度の研究成果は以下のとおりである。 (1)潮流タービンの模型実験 水槽実験の対象となる潮流タービンは直径20mの1MW級の潮流発電機であり,1/50スケールの縮小模型を作成した。潮流タービン模型の直径はD=40cmであり、その製作は3Dプリンターを活用した。専用の曳航治具と深度調整可能な仮底を自作して水槽の曳航電車に固定した。その仮底に潮流タービン模型は設置した。電車の曳航速度(潮流速度)はU=0.5m/sに固定され,ローターの回転数の調整により水車の周速比を1~9の範囲に変化させた。水面波の影響を調べるために、1種類の規則波(波高0.06m,周期1.5秒)を使用した。水車の設置水深の影響を調べるために設置深度(水面からナセルまでの距離)は1Dと1.5Dの2パターンを考慮した。実験では、タービンに加わるトルクを計測し、それを使ってタービンのパワー係数を計算した。実験はまず単機タービンに対して行い、タービンの設置深度と自由表面波の影響を調べた。続いて同じタービン模型2機を仮底に間隔5Dで縦列配置し、2機タービンの相互干渉実験を実施した。実験で得られた計測データを解析して上流側のタービンが後流が下流側のタービンの出力への影響を定量的に評価した。 (2)実験対応の数値シミュレーション 開発された広域CFDモデルに自由表面の計算モジュールを追加した。実験対応のCFDについて、単機タービンに対して数値シミュレーションを実施した。計算結果を実験計測値と比較して、タービン出力及び自由表面波による影響に対してCFDモデルの精度を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は潮流タービンの水槽実験を計画通りに実施した。仮底を使用した曳航水槽での潮流タービン実験は従来の実験方法と異なり、より現実に近い条件で実験が行える手法である。限られた予算で、専用の曳航治具や深度調整可能な仮底をすべて自作した。1回目の水槽実験は2020年11月に実施し、2機タービンの中の一機は途中で故障したため、2021年2月に2回目の実験を実施した。計画された計測項目はすべて完了した。CFD開発について、CFDモデルに自由表面の計算モジュールを追加した。予定された実験対応の数値シミュレーションは、単機のケースは完了され、2機のケースは現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は本研究の最終年度であり、前年度で実施された水槽実験の計測データを使って、開発されたCFDコードの改良を継続的に行う。特にタービン後流の高精度計算に乱流モデルの影響が大きく、RANS、LES、およびDDESについて比較を行い、タービンのACLモデルの相性も調査する。また、本研究の主要な目的である、潮流解析・広域CFD・狭域CFDの連携に関する研究を行い、小規模潮流発電ファームに対して広域CFDモデルによる試計算を行う。
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Research Products
(2 results)