2020 Fiscal Year Annual Research Report
ロバストなデータ解析のための最適化モデリングの深化
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19H02379
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
後藤 順哉 中央大学, 理工学部, 教授 (40334031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 祐一 筑波大学, システム情報系, 准教授 (40602959)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 数理最適化 / データ解析 / ロバスト最適化 / スパース最適化 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、過年度に引き続き、非凸かつ連続な関数である刈込LASSO関数を用いたモデリングの適用拡大と、アルゴリズムに関する理論研究を共同研究として進めた。具体的には指導学生の修士論文の一環として、ネットワークLASSOと呼ばれる凸最適化に基づく方法論の限界を指摘した上で、刈込LASSO関数を用いた非凸最適化に基づく拡張を行った。また、前年度終盤で論文としてまとめた、GISTと呼ばれるアルゴリズムの有効性に関する論文について、国際学術論文誌への投稿と改訂を繰り返し行い、国際学術論文誌から掲載採択を得た。さらに、シンガポール国立大学(NUS)とブリティッシュコロンビア大学(UBC)の共同研究者ともオンラインでコミュニケーションを取りながら分布的ロバスト最適化の感度について論文をまとめ、国際学術誌へ投稿した。 研究成果のフィードバックや最新の情報を得るために、研究発表の機会があれば積極的に行っていった。たとえば、前年度3月開催予定であった学会が、COVID-19拡大のために中止となり研究発表の機会を失ったため、8月にオンライン形式で開催された京都大学数理解析研究所の最適化に関する研究集会で共同研究者が発表を行うことで代替とした。他にも11月にINFORMS Annual Meeting、Stony Brook大学のワークショップ、大阪でシンポジウム、2021年3月の筑波大学の国際ワークショップなどオンラインもしくはハイブリッド形式の会議で発表を行った。オンラインという性質上、聴衆は通常時よりも多かったが、顔の見えない中での発表であり、対面ほどのフィードバックは得られなかったかもしれない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度はCOVID-19感染拡大防止が世界的に求められる中で、対面での研究発表の機会が限定されたり、本務校での教育業務における対応に時間を割かなければならなかったりと、研究時間の確保に難しい部分もあったが、共同研究者の協力もあり、アウトプットの面では概ね通常通りの活動を行えたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、非凸な正則化関数である刈込LASSO関数の適用を広げ、GISTなど近接勾配法をベースにしたアルゴリズムに置き換えつつ、当初計画を軸にデータ解析の色々な手法への拡張を念頭に進めていく。研究のアウトプットとしては論文の執筆を中心として、共同研究をベースに生産性を高めていく。
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Research Products
(23 results)