2019 Fiscal Year Annual Research Report
Materials design using first principles calculations and machine learning
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19H02419
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
世古 敦人 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10452319)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 機械学習 / 第一原理計算 / 原子間ポテンシャル / 結晶構造探索 / 転移学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,最先端の機械学習を積極的に導入することにより,第一原理計算の多重実行に基づく高度な材料計算の方法論構築を行うものである.第一原理計算の多重実行に基づく高度な材料計算において本質的な課題である3つの研究項目(原子間ポテンシャル構築,最安定結晶構造探索,表現学習による記述子抽出)を設定し,第一原理計算に基づく現実的な材料計算を目指している. 本年度は,原子間ポテンシャル構築および表現学習による記述子抽出を実施した.具体的には,マハラノビス距離やk近傍法による指標などを導入し,予測誤差との相関を調べることで,導入した指標のみから精度保証できるかどうかを考察した.構造データの分布に依存する指標の有効性を評価するため,様々な構造データ分布を用いて指標の有効性を評価した.さらに,指標の値が悪い大規模構造に対して,それらの構造のエネルギー計算することなく,精度向上させる手段として,大規模構造と類似した小規模構造を導入した.小規模構造の第一原理計算により学習データを作成し,原子間ポテンシャルを評価することにより,大規模構造の予測精度を向上させることができた.また,それらに加え,機械学習による原子間ポテンシャルの一般的な表式を提案した. また,表現学習については,豊富にある無機化合物や基礎的な第一原理計算の物性データから,重要な低次元記述子を抽出し,それらを使って別の物性を予測した(転移学習).本年度は,無機化合物データに基づき,主成分分析を用いて低次元記述子を抽出し,予測精度を評価した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
原子間ポテンシャル構築において,大規模構造の予測精度を向上させるだけでなく,汎用的に精度を向上させることができる機械学習による原子間ポテンシャルの一般的な表式を提案することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,3つの研究項目(原子間ポテンシャル構築,最安定結晶構造探索,表現学習による記述子抽出)を実施する.具体的には,原子間ポテンシャル構築について,大規模構造の構造情報だけを用いた「半教師あり学習」などによる方法を検討し,大規模構造に対する高精度化を目指す.また,最安定結晶構造探索については,原子間ポテンシャルの利用などについて検討を行い,ベイズ最適化を用いた構造探索を実施する.表現学習による記述子抽出については,多様体学習,自己符号化器など機械学習を用いて低次元記述子を抽出することを検討する.
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