2021 Fiscal Year Annual Research Report
Cell metabolic activity via non-vacuum ion implantation utilizing an enhanced electric field at a sharpened glass tip
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19H02432
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
大幸 裕介 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70514404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 紀章 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (00382276)
篠崎 健二 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (10723489)
小幡 亜希子 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40402656)
本間 剛 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (70447647)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イオン伝導性ガラス / イオン銃 / イオン注入 / 細胞活性 / 生細胞 / 大気圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
大気圧条件で放出イオンの質量を分析するため,電気化学水晶振動子微量天秤(EQCM)を用いてイオン電流とターゲットに付着したイオン(Ag+)の質量を同時に評価する装置を作製した。AgI-B2O3系およびAgI-Ag2MoO4系のガラスを用いて放出イオン種の評価を実施した。後者のガラスでは,電流値からAg+イオンのみが放出されたと仮定して見積もった質量変化とQCMより実測した質量変化が室温で2時間程度,また60℃に加温すると4時間まで一致することがわかり,Ag+イオンのみがガラス先端から放出されることを確認した。他方,AgI-B2O3系ガラスでは数分程度で質量増加が鈍化し,Ag+イオン放出に比べて大気分子の放電が優勢になっていることが示唆された。AgI-B2O3系ガラスと比較して,AgI-Ag2MoO4系ガラスの方が銀ロッド電極/ガラス界面のインピーダンスが一桁以上低いことが明らかとなり,界面抵抗の低減によって銀ロッド電極からガラスへのAg+イオン供給がスムーズに行われることで,より長時間のイオン放出が可能になったと考えられる。またAgI-B2O3系およびAgI-Ag2MoO4系ガラスの銀基板に対する高温接触角測定より,AgI-Ag2MoO4系ガラスの方が銀基板に対する濡れ性の良いことを確認した。 生細胞(NIH3T3, KUSA-A1, RAW264)に対してH+およびAg+イオンを照射して,その後の細胞挙動を調査した。イオン照射量の増加に伴って毒性が強くなり,増殖能が低下することが明らかとなったが,重要な点として,ごく少量(数ピコモル)程度のイオン照射では,H+およびAg+イオンいずれにおいても照射後の細胞数が再現性よく増加することが明らかとなった。またKUSA-A1へのプロトン注入では,少量であれば骨分化の向上が有意に観察された。またAg+イオン注入により,RAW264(マクロファージ)の増殖能は向上したが,他の細胞では抑制されたため細胞間で Ag イオン注入に対する応答性が異なることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)