2019 Fiscal Year Annual Research Report
Temperature dependence of critical resolved shear stress using without making large single crystalline specimens
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19H02462
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 將己 九州大学, 工学研究院, 教授 (40452809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 龍哉 九州大学, 工学研究院, 助教 (00274506)
奥山 彫夢 木更津工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教 (50804655)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 転位 / 変形 / 強度 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,日本においても民生用航空機の製造が再開された.航空機産業は自動車産業と同様に裾野が広いことから,次世代の成長産業の一つとして大きく期待されている.航空機用の構造材料は,比強度の高さからチタン合金が多く使われている.構造用チタン合金として最も良く用いられているTi-6Al-4Vでは,塑性変形挙動の異なるα相とβ相が混在して塑性変形が起こる.またチタン合金は延性に乏しく,部材の加工に制限が生じるため,製品形状の自由度が少ない.この複相チタン合金における延性低下の原因は,各相単独での変形挙動の理解無くして明らかにする事はできない.そこで本研究の目的は,辷り系毎の臨界分解剪断応力とその温度依存性を明らかにする事である.その目的の下,本年度は大型単結晶を用いずに臨界分解剪断応力を測定する手法としてマイクロカンチレバーの作製法の確立と有限要素法による解析モデルの構築を試みた.具体的には,集束イオンビーム法を用いて結晶方位測定を行った後,最適な結晶粒内からマイクロカンチレバーを作製した.また,有限要素法を用いて実験形状を再現した計算モデルを作成し,応力解析を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は集束イオンビーム法を用いたマイクロ試験片の作製手法の確立を目的とし,その目的は達成された.これによって,一つの結晶粒から方位を制御してマイクロカンチレバーを作製する手法が確立された.また,有限要素法を用いた解析手法の確立も達成されたため,今後は実験結果と解析結果の比較検討が可能となる.
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Strategy for Future Research Activity |
有限要素法の解析モデルを試験片毎に実際に作製した試料形状とあわせる事によって,試料ごとの試験片形状のばらつきによる力学特性の変化を無くす事を試みる.また,結晶方位を変えることによって,活動する辷り系を制御し,異なる辷り系における臨界分解剪断応力を測定する.
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Research Products
(3 results)