2021 Fiscal Year Annual Research Report
照射環境下におけるアモルファス物質の構造変化と安定性
Project/Area Number |
19H02463
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
石丸 学 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (00264086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 和久 大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 准教授 (70314424)
仲村 龍介 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70396513)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 照射効果 / 透過電子顕微鏡 / アモルファス / 構造解析 / 動径分布解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はX線回折では構造情報の取得が困難であるアモルファス炭化ホウ素(BC)の構造解析を行った。テネシー大学ノックスビル校にてイオン照射を施した結晶炭化ホウ素(B4C)の構造を、透過電子顕微鏡法により調査した。試料が脆かったため、九州大学超顕微解析センターに設置してある集束イオンビーム装置を用いて、電子顕微鏡用断面試料を作製した。高分解能像観察および電子回折実験の結果、照射領域においてアモルファス化が起こっていることが確認された。電子回折強度を定量解析することにより200nm-1に渡る散乱ベクトルまで還元干渉関数を取得することができた。この値は従来の報告(60nm-1)に比べて圧倒的に大きく、精密構造解析が可能であることを意味する。還元干渉関数をフーリエ変換することに動径分布関数を得た。本研究では室温と液体窒素温度で金イオン照射を行なったが、同じ照射量において、後者の方がより不規則化していることが確認された。これは、低温では照射時の回復が抑制されていることによると考えられる。動径分布解析の結果、アモルファスは20面体クラスターを基本とする構造を有することが示唆された。 化学気相法で作製したアモルファスBCではB4CよりもCリッチ側に組成がずれていることが、X線光電子分光法により確認された。動径分布関数ではB-C原子対に加え、C-C原子対によるピークが見られた。イオン照射で得られたアモルファスに比べると、全体的に動径分布関数のピークが低く、アモルファスの不規則性が大きいことが示唆された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)