2020 Fiscal Year Annual Research Report
Effective Separation of phytochemical compounds by pasting and continuous supercritical extraction of natural resources
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19H02492
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
猪股 宏 東北大学, 工学研究科, 教授 (10168479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 善之 東北工業大学, 工学部, 教授 (50243598)
大田 昌樹 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (50455804)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 気液平衡比 / 水熱ペースト化 / 連続向流接触精留 / 超臨界抽出分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
独自開発中の天然物の前処理装置とその運転法については、試作機が完成した.本装置を用いた条件を変えた実験により、対象サンプルである「紫蘇」の葉・茎に対する加水比と処理温度、せん断速度を調整することで、ペースト化が可能であることが実証できた。特に、市販の装置では、120℃、0.1MPaまでの条件内での処理に限定されたが、今回の開発装置により~150℃、0.5MPa、8000RPMでの処理により、サブミクロン程度の微小粒子からなるペーストを作ることに成功した。 また、このペーストを原料として、本研究で制作した向流接触超臨界精留棟での送液テストにて、30%までの濃度まで安定操作が可能であり、相分離組成も安定して測定できるとことを確認した.
紫蘇の主要7成分についての気液平衡比のデータを、温度、圧力、助溶媒組成を変数として、測定・蓄積した。さらにそのデータについては、操作変数による相関式を提案し、その推算精度を検証しているところである.
連続向流接触精留については、装置の検証が終了し、高濃度のペースト溶液でも安定操作ができることを確認するとともに、実際に温度、圧力、流量、溶媒組成などの操作条件による分離性能実験を行っている.など、流量比については、いくつか変化させて、溶媒系のみでは気液共存状態に影響ないことも確認できた.また、溶媒系の相分離条件と溶質成分の精留効果との比較から、精留棟内ではほぼ平衡分離に近い状態で精留が行われていることが推察された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、コロナに影響にて、装置の改良など、外部での作業に依存する工程が遅れていただが、本年度は順調に進めることができている. 前処理としてのペースト化については、対象とした「紫蘇」の含水量の情報から処理条件を設定することが可能となった. また、紫蘇中の着目7成分についての気液平衡比のデータも蓄積されており、連続向流精留棟における安定操作条件もほぼ把握出来ている。精留実験についてもデータを蓄積することが可能な状態となり、計画していた内容が遂行されたと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
計画通りの進捗なので、今後は、対象サンプルとした「紫蘇」の主成分である7成分についての基盤データである気液平衡比の操作条件依存性を考慮した、汎用相関式の提案とその精度向上をはかる. また、精留実験データの蓄積ととともに、上述の気液平衡比の相関式を利用した、精留シミュレーションに重点をおいた研究を推進し、当初の目標を達成する.
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Research Products
(3 results)