2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of plasma installed cyclone for size-selective particle treatment
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19H02494
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
関口 秀俊 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (50226643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 聡 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (90589417)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | サイクロン / プラズマ / 粒子処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究では、サイクロン内の特定の位置にプラズマを導入し、これによる粒子表面への化学的修飾などを試み、サイクロンの粒径選択性を活かした革新的な粒子処理プロセスの開発を進めるものである。初年度である2019年度は、サイクロンの設計を中心に研究を進めた。具体的には、3次元流体シミュレーションにより、サイクロン内部の粒子挙動の解析を行い、粒径による粒子軌道の違いが最も顕著に現れるサイクロン形状を特定した。シミュレーション計算の結果、粒径が20μm付近の粒子は、他の粒径の粒子と比べて、壁面の付近の範囲をまとまって通過するという結果が得られた。そこで、この結果を踏まえて、サイクロン形状がこの軌跡に与える影響を調べた。サイクロンの円筒部分と円錐部分の高さを一定として、高さ比を変え、計算を行った。その結果、20μm付近の粒子の軌跡について、最適な高さ比が存在することがわかった。そして、このサイクロンを実際に3Dプリンターを用いて作製し、平均径10μmの粒子を導入して分離特性を調べた。その結果、12μm以上の粒子はほとんどがサイクロン下部で捕集されることが確認された。 これと平行して、プラズマの導入についての知見を得るため、過去に当研究室で行った研究について熱的な考察を行った。ここでは、3次元型のグライディングアーク放電を利用してポリプロピレン粒子の処理を行っており、生成したプラズマにより、一部の粒子が溶融し、球形となる結果が得られた。粒子が加熱され溶融するまでの熱量をプラズマから受けると仮定すると、粒子はプラズマと接触すると直ちに溶けると推測された。したがって、サイクロンにグライディングアーク放電を導入する場合には、如何に粒子と接触させるかが重要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では2019年度にプラズマを導入したサイクロンを作製するところまで行う予定であったが、電極を導入していないサイクロンの作製までとなっている。これは、サイクロンのシミュレーションに時間を要したためであるが、既に計画通り3Dプリンターでサイクロンを作製しており、今後は問題なく研究を遂行できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
シミュレーションによるサイクロン設計と3Dプリンターによるサイクロン作製のノウハウを得たことにより、今後は計画通りにスムースに研究が進行できると思われる。
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