2021 Fiscal Year Annual Research Report
次世代リキッドバイオプシーを変革するマルチスケール流体セパレーターの実証
Project/Area Number |
19H02520
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山田 真澄 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30546784)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 実 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (80206622)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | マイクロ流体デバイス / リキッドバイオプシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の3年度目に当たる2021年度は,これまでに開発した「多孔性材料を統合したマイクロ流体デバイス」について,その作製法のさらなる洗練化を行いつつ,特にバイオ・医療分野において有用なターゲットの分離への適用を目指した。まず,これまでと比較してより小さな分離対象を分離・選抜するために,直径5ミクロンおよび0.6ミクロンのポリマー微粒子を犠牲材料として用い,多孔性基材を統合したデバイスの作製方法を開発した。特に5ミクロン粒子を用いた場合に,連通孔のサイズを1ミクロン程度とすることができ,また流路構造の形状を最適化することで,当初の目的としていたサブミクロンの分離サイズを達成することができた。そして実際に,希釈血液からの血球の除去が可能であることが示されたため,エクソソームなどの小さい対象と,血球などの大きい対象を分離できるシステムとしての有用性を示すことができた。さらに,循環がん細胞の捕捉システムとしては,並列化薄層流路構造の厚みの制御によって,血液にスパイクしたがん細胞の選抜が可能であることが示されたほか,がん細胞の種類によっても捕捉率に違いがあること,流路の長さ制御によって最大90%程度の捕捉率を実現できること,捕捉後の細胞に対する免疫染色によって細胞の解析が可能となること,などを示すことができた。これらに加えて,多孔性基材を用いた溶液交換デバイスについても,小さい微粒子を犠牲材料として用いる手法を適用することで,その溶液交換能を向上させることが可能であった。このような多孔性基材を組み込んだマルチスケール流体デバイスは,これまでにほとんど報告例のないものであったが,上記の検討を通してその作製法の確立と有用性の実証を行うことができた。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(13 results)