2020 Fiscal Year Annual Research Report
生体分子の分子認識プロセスの時空間的スケールギャップ問題の解決のための基礎研究
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19H02565
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 智広 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (30401574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 忠 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80517607)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ナノバイオテクノロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度においては、原子間力顕微鏡(atomic force microscopy: AFM)と高速オシロスコープの複合装置を構築し、ストレプトアビジン-ビオチン間に働く、相互作用を高時間分解能で、解析した。2019年にRSC Advancesに発表した観察結果をさらに上回る時間分解能での解析に成功し、さらにはその相互作用力を2次元でマッピングすることで、バイオセンサー上の受容体(抗体)分子のターゲット分子への結合能を定量的に評価する手法を確立し、論文発表(Nanoscale)を行った。 また当該年度に構築した手法は、他のリガンド-受容体、抗原抗体反応の解析にも利用出来ることを報告し、当初の研究目的を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的である、リガンドー受容体間の相互作用の高時間分解能測定を達成し、論文発表まで行ったため、順調に研究が進展していると言える。また、また当該年度に構築した手法は、他のリガンド-受容体、抗原抗体反応の解析にも応用できることを確認出来たことから、確実に研究のターゲットをクリアできる状況にある、と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は解析したストレプトアビジン-ビオチンの完全結合・完全解離状態の間に存在する、準安定状態の理論的解析を行う。特に、分子動力学法を用いた分子シミュレーションを組み合わせ、より詳細な分子レベルでの結合のダイナミクスに関して議論する。
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[Book] 水中・液中における測定・評価と応用技術2020
Author(s)
大西 洋, 森口 志穂, 林 智広, 木之下 博, 松本 直浩, 小椋 俊彦, 大久保 信明, 高山 博光, 紙野 圭, 細田 奈麻絵, 鳥村 政基, 中山 敦好, 国岡 正雄, 本間 寿, 敷野 修, 糸﨑 秀夫, 加藤 亮, 蜂屋 弘之, 今城 勝治, 吉田 弘
Total Pages
165
Publisher
S&T出版
ISBN
9784907002824
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