2020 Fiscal Year Annual Research Report
Innovative spin detection with creative assembling with nanosensor and microsystem
Project/Area Number |
19H02568
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
戸田 雅也 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40509890)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 磁気共鳴 |
Outline of Annual Research Achievements |
高真空・極低温下での動作が一般的なナノスケールイメージング技術である磁気共鳴力顕微鏡(MRFM)は、単一スピン検出が可能な高度な磁気共鳴イメージング(MRI)技術である。大気圧下でも高分解能にスピン共鳴イメージングするための、高感度磁気センサの真空封止技術の確立するためのセンサの開発を進めた。また、熱・電気・機械的に優れたダイヤモンドによる高感度センサの開発,またセンサやコイルなどとマイクロシステムとの精密なアセンブル技術開発を進めた。 封止型のセンサ開発においては,センサとガラス基板の陽極接合を用いて真空封止型の磁気共鳴力計測のための磁気センサの設計を行ない、窒化薄膜を有する基板を加工することで薄膜窓材を有するセンサの作製をした。磁石微粒子をセンサ先端に取り付けるタイプとより厚い磁石を振動子上に構築するためにFePtのめっき法を用いてパターニングすることによる磁気センサの作製に成功した。また,ダイヤモンドの窒素欠陥カラーセンタ(NVC)は,究極の磁気センサ素子として有力な材料であり,NVCを有するナノダイヤモンドを堆積し、上部からの成膜固定されているカンチレバー形状の振動子を作製し、その性能を評価した。その結果,ナノダイヤモンド微粒子を用いてセンサの振動計測が可能であることを示すことができた。また,核スピンの偏極度を検出するための低弾性共振子の開発をすすめ、ステージ上のスピントルクを機械振動に変換できるような高感度低弾性ねじれ振動子の開発することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大気圧下で接合できる磁気センサとこれまで困難であった高周波コイルの作り込みの設計ができたため、大気圧かで動作する高感度磁気センサを用いた、システム構築に向けた有益な知見が十分得られたことや,ダイヤモンドや低弾性共振子を用いた磁気計測の初期実験に成功した。またこれらを含め,5編の英語雑誌論文を出版した。
|
Strategy for Future Research Activity |
2種類の高周波磁場を印可できるコイルをパターニング、そのコイルを接合した微小磁石を有する高感度センサを真空封止し、大気中の試料と真空封止した高感度磁気センサの集積化により、常温常圧で試料を傷つけず観察するための計測システムを用いて、アライメント不要の高感度スピン検出のための封止型センサを用いたスピンマッピングとその3Dイメージングにより細胞の磁気共鳴イメージングを行う。
|
Research Products
(5 results)