2021 Fiscal Year Annual Research Report
機能性ナノチャネル構造を用いた網羅的1細胞解析法の創成
Project/Area Number |
19H02574
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
有馬 彰秀 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任講師 (20781347)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 真楠 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (50546596)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | マイクロポア / イオン電流 / 1細胞解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、極薄ポアセンサを用いた1細胞の状態解析を目的とした。まず、昨年度に作製プロセスを確立したマイクロチャネル組込ポアデバイスを用いて、球形浮遊細胞であるJurkat細胞の計測を行った。系内の生死細胞を二重染色した状態で蛍光顕微観察と微小電流計測を同時に行ったところ、両者のイオン電流抑制強度に差が見られ、ポアを流れるイオン電流を指標とした1細胞の状態識別の可能性が示唆された。また、一部の細胞の捕捉後に見られる、変形を伴うポア通過に着目したところ、顕微観察では細胞はポアを完全に覆っている一方、イオン電流は遮断されなかった。この原因として、細胞が有するイオンチャネルをパスとしたイオン電流減少の緩和が考えられ、細胞におけるイオン輸送もシンプルな電気的捕捉によって評価可能であることが示唆された。 加えて、細胞内包粒子の抽出のため、細胞破砕能をポアに付与し、捕捉した細胞の破砕を目指した。具体的には、破砕を担う機能性分子として、アルキル鎖を有するイオン性高分子を静電的にポアへと吸着させ、このアルキル鎖部分を捕捉細胞の脂質二重膜へ侵入させることで破砕を試みた。同時計測において、捕捉された細胞は非修飾ポアとは異なる変形を示したことに加え、破砕に伴う内部イオンの流出に起因すると考えられる電流増加も確認された。この機能性表面を昨年度作製したポア集積構造に適用することで、細胞の破砕から検出まで一貫して可能な機能性ナノチャネル構造が創出できると考えられる。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
-
-
[Presentation] ナノバイオデバイスを用いた単一生体粒子検出2021
Author(s)
有馬彰秀, 筒井真楠, 吉田剛, 横田一道, 立松健司, 山﨑智子, 黒田俊一, 谷口正輝, 鷲尾隆, 川合知二, 馬場嘉信
Organizer
応用物理学会 有機分子・バイオエレクトロニクス分科会 研究会 「時代を切り拓く有機分子・バイオエレクトロニクス研究」(応用物理学会M&BE研究会)
-
-
-
-
-
-
-
-
-