2021 Fiscal Year Annual Research Report
バイオシステムの多様な光制御を実現する新規機能性ポリマーの光応答物性
Project/Area Number |
19H02578
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
須丸 公雄 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (40344436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 俊之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (10248065)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 光応答性ポリマー / 光細胞操作 / 光応答水溶化 / ニトロベンツアルデヒド / 光ゾル-ゲル転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナパンデミックの影響で後ろ倒しになった研究計画については、翌年度まで期間を延長して研究を実施したことにより、当初想定されていなかった重要な知見を得ることができた。 前年度までの検討によって見いだされた新規光架橋現象のメカニズムをより明確にするために、汎用水溶性ポリマーとして知られるポリビニルアルコール(PVA)ベースの就職ポリマーの合成を検討した。その結果、アセタール化反応を通じてアセタール保護NBAを効率的にPVA側鎖に導入する操作条件を特定した。低下する水溶性を補うべく、同様の反応を通じてPVAにカルボキシル基を導入、アセタール保護NBA修飾水溶性PVAの合成に成功した。そして、この水溶液に波長365nmの光照射を行うと溶液が速やかにゲル化する現象を確認した。さらにNBAと共通の構造を有するさまざまな化合物について同様の検討を行ったところ、特定の芳香族構造で修飾されたPVA系水溶性ポリマーについて、わずか2%の水溶液が、光照射に応答して、しなやかで弾力性に富むハイドロゲルに転化することを見出した。またこのハイドロゲルを純水中に投入すると、10倍程度まで膨潤後平衡膨潤に達し、水を99.8%含有するその状態でも、手でハンドリングできる機械的強度を有することが観察された。このような希薄な溶液から十分な機械的強度を有するゲルへの光ゾル-ゲル転移はこれまで報告されておらず、フォトリソグラフィーやバイオ分野への応用が大いに期待できる新規水溶性ポリマー材料として特許出願を行った。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)