2023 Fiscal Year Annual Research Report
多波長テラヘルツパラメトリック発生を用いたシングルピクセルイメージング
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19H02627
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村手 宏輔 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (50824645)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | テラヘルツ波 / シングルピクセルイメージング / 非破壊検査 / パラメトリック光源 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では我々独自の波長可変テラヘルツ波光源である光注入型テラヘルツ波パラメトリック発生器(is-TPG)と、単一画素検出器で2次元画像取得を行うシングルピクセルイメージングの手法を組み合わせることで、広いダイナミックレンジを有する高速分光イメージングを目指した。 昨年度までにis-TPGを用いたシングルピクセルイメージングの原理検証は済んでおり、今年度は解像度向上と、遮蔽物越しの分光イメージングの実証、さらには圧縮センシングの導入まで行った。 回折による画質悪化の影響を最小限に押さえて解像度を向上させるために導入したCyclic Hadamard S-masksにおいて、ピクセルサイズを可能な限り小さくし、さらにシステムの安定性を向上することで、1600ピクセル以上の高分解能画像取得に成功した。昨年まで255ピクセルであったので、6倍以上の高解像度化にあたる。ターゲットとするサンプル測定においては、十分な解像度であることから、本システムを用いて、試薬の分光イメージングを行った。周波数を振りながら複数種類の試薬を測定することで、それぞれの吸収ピークの違いから試薬の空間分布可視化が可能となった。さらに、is-TPGの強みである高いダイナミックレンジを活かして、他のシステムでは困難である遮蔽物越しの分光イメージングまで検証した。30dB程度減衰する遮蔽物の中の金属サンプルの可視化が可能であるだけでなく、試薬の分光イメージングも実現し、本システムの実用性の高さが示された。最後に、測定の高速化を目指して、圧縮センシングの導入を行った。上記の測定では1600ピクセル程度を7分ほどで測定していたが、圧縮センシングにより測定回数を減らすことができる。最も圧縮率が高い場合で、全体の12%のデータでも画像の再構成が可能となり、測定時間を1分まで高速化が可能となった。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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