2019 Fiscal Year Annual Research Report
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19H02634
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
北 智洋 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (40466537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MENDEZ MANUEL 早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (20822430)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | シリコンフォトニクス / 波長可変レーザーダイオード / 量子ドット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、複数の光波の強度・波長・位相を自在に制御することが可能なシリコンフォトニクスチップと複数のモードでの安定したレーザ発振が可能な量子ドット光増幅器とを結合したレーザ光源を開発することにある。精密に制御された複数のモードを重ね合わせることで、任意のパルス形状のレーザ光を出力できるオンチップ光シンセサイザを実現できる。量子ドット光増幅器とシリコンフォトニクスチップの両者の長所を効果的に融合することで、微小なチップ内でレーザ光のパルス形状を自在に制御できるオンチップ光シンセサイザを開発するための基盤技術を確立する。 2019年度の研究においては、リング共振器、ブラッグ反射鏡、強度変調MZI、位相シフタを一体化した光波制御ユニットの低損失化と多波長可変レーザーの高出力化に取り組んだ。斜め結合スポットサイズコンバータ構造の導入によって、レンズファイバーからの出力光強度として3mW、チップアウト出力では、約9 mWの出力光強度が得られた。このようにして開発した高出力2波長可変レーザーを用いて、2波長の周波数差に対応した約36 GHzのマイクロ波の発生に成功した。 さらに強度変調MZIの改良を進め、非常に小型でありながら高速・低消費電力で動作するMZI型光スイッチの動作実証を行った。マルチモード干渉を利用した通電加熱構造を用いることでサブマイクロ秒の高速なスイッチング動作を確認した。本位相シフタを装荷した波長可変レーザにおいて高速な波長可変動作に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シリコンフォトニクスを用いた光波制御ユニットの低損失化を試みた。低Q値なリング共振器とマイクロヒーターを用いた位相シフターにおいて、1 dB以下の挿入損失が得られることをシミュレーションにおいて確認した。 多波長レーザーの高出力化においては、これまでに用いてた直線結合型スポットサイズコンバータを斜め結合型に改良することで9 mWのチップ出力が得られ、おおむね目標通りの特性が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度の研究においては、ヘテロジニアスレーザーの多波長化を試みる。また、パルスレーザー発振におけるアクティブなモード同期に必要な高速光変調器の集積化を進める。
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Research Products
(7 results)