2021 Fiscal Year Annual Research Report
スピン化学の手法を用いた励起子融合の詳細なメカニズム解明および新規材料開発
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19H02670
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
若狭 雅信 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (40202410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢後 友暁 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (30451735)
関根 あき子 東京工業大学, 理学院, 助教 (40226650)
加藤 隆二 日本大学, 工学部, 教授 (60204509)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 三重項励起子融合 / Triplet Fusion / 磁場効果 / 統計リュービル方程式 / 強磁場単結晶分光測定装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 種々の反応場を用いたTriplet Fusion 過程:反応場を制御することでスピン緩和やホッピングに大きな影響を与えることができる。そこで昨年度に引き続き9,10-ジフェニルアントラセン(DPA)のSingletーTriplet励起(S-T 励起)で生成したTripletのTriplet Fusionを ,単結晶,微粒子,薄膜,メソポーラスシリカMCM-41担持,イオン液体中などで磁場効果を測定し,SLE で詳細に解析した。単結晶では,交換相互作用の大きさが異なる2つの三重項対が観測された。さらに,三重項対は,通常のTriplet Fusion,すなわち励起一重項経由の失活(蛍光)に加えて,ほぼ同じ速度定数をもつ励起三重項経由の失活もあることが見出された。一方,再沈法で生成した微粒子では,Triplet Fusionは観測されなかった。さらに,薄膜ではTriplet Fusionが観測された。これらにより,反応場によってTFの効率が明らかに変化することがわかった。 (2) 新しいTriplet Fusion 材料の創製:1)~3)に注目して,TF 材料として可能性がある種々の化合物を合成,高純度化,X線結晶構造解析を行ったうえで,磁場効果を測定し,新しい高効率なTF 材料創製の指針を得ることを試みた。1) 蛍光量子収率が高い反応系:発光材料に適し,kF が大きいので TF の逆過程であるSF が抑えられTF 効率が高くなる。2) E (S1) < 2 E (T1)の反応系:逆過程のSF がエネルギー的にアップヒルになり,SF が起こらない。3) S2 へのTF:高い励起エネルギーが利用でき,これまでにないTF 材料になる。一例として,フェニル基にカルボン酸が置換したDPAでは,置換基の配向だけで,磁場依存性や寿命が大きく異なり,新しいTF材料になりうると結論した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)