2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a software system for treatment of powder X-ray diffraction data based on deconvolution-convolution procedures
Project/Area Number |
19H02747
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
井田 隆 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80232388)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 粉末X線回折 / 半導体X線検出器 |
Outline of Annual Research Achievements |
粉末X線回折法は天然鉱物や金属・セラミックス等の実用材料,医薬品の分析等に広く用いられてきた分析手法である。2000年代から実験室型の市販回折装置にアレイ型 PIN フォトダイオードをセンサーとするX線検出システムが搭載されるようになり,従来型の装置と比較して短時間に高い統計精度を持つX線回折強度データが取得されるようになった。しかし,従来型の装置と比較して装置部品の幾何学的な配置がわずかに異なることにより,赤道方向に沿ったビーム発散に由来する装置収差(赤道収差)について従来用いられていた理論モデルは適用できなくなった。 申請者は赤道収差に関する二次近似に基づく代数モデルと高効率な数値計算法を導き,実測のX線回折データから赤道収差の影響を除去するための実用的なデータ処理アプリケーションを開発した。この成果は学術論文および国際会議,プロシーディング記事として発表された。[T. Ida, J. Appl. Cryst., 53, 679 (2020); T. Ida, Powder Diffr., 36, 169 (2021)] これらの成果は,さらに医薬品の薬効成分を含む比較的低分子量の有機化合物の分析への応用に展開することを計画しており,その目的に沿って開発を行ったピーク形状モデル函数システムについても発表した。 [T. Ida, Powder Diffr., 36, 222 (2021)] また有機化合物のX線に対する透過性の影響を明確にし,その処理法と処理後のデータのモデル化について発表した。[T. Ida, Powder Diffr., 37, 13 (2022)]今後はさらに実験的な調査とソフトウェア開発をすすめることにより,有機化合物の分析に有効な解析システムを確立することを目指している。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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