2022 Fiscal Year Annual Research Report
ブロック共重合体ミクロ相分離を利用したモノドメイン液晶エラストマーの新規調製法
Project/Area Number |
19H02770
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
戸木田 雅利 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (30301170)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 液晶エラストマー / 液晶ブロック共重合体 / モノドメイン / 液晶性高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
ネマチック液晶主鎖ポリエステルの両端に,側鎖にアリル基を有するポリメタクリレート(PMA)を連結した液晶ブロック共重合体(LCBCP)を用い,以下の方法で,モノドメイン液晶エラストマー(LCE)を作製した.LCBCPに,テトラチオール化合物をドープしたのち一方向に延伸,紫外光を照射することで,PMAブロックをアリル部分とチオール部分のチオール―エン反応によって架橋してモノドメインLCEを得た.PMAの重量分率が30%のモノドメインLCEは、ネマチック液晶を延伸方向(SD)に沿って配向させ,SDに対して垂直方向にジグザグ状となったラメラ状ミクロ相分離構造を形成したことをX線散乱および電子顕微鏡で確認した.このLCEの短冊状試料を一端で固定して,液晶―液体相転移温度を超えて昇温すると,片端を固定した短冊状試料はSD方向に1.2倍可逆に収縮した.このときミクロ相分離構造の変形を時分割放射光X線散乱で観察し,ラメラ間隔を一定に保ったまま,ジグザグの折り畳み角度を可逆に減少させることを確認した.一方、短冊状試料を両端で固定して昇温すると、張力を200 kPaまで増加させた.このときミクロ相分離構造に変化がないこと時分割放射光X線散乱で確認した.ネマチック液晶の配向秩序は,短冊状試料を一端で固定しても両端で固定しても,昇温に伴って,同じように可逆に減少することが,偏光ラマンスペクトル法で確認された.PMAの重量分率が50%以上のLCBCPを使用して同様に調製したモノドメインLCEでは,液晶セグメントが球状に相分離し,伸縮率,張力ともに小さくなった.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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