2021 Fiscal Year Annual Research Report
フラックス法による新規金属亜酸化物・亜窒化物の探索
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19H02794
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山根 久典 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20191364)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 金属亜酸化物 / 金属亜窒化物 / 単結晶 / X線回折 / フラックス法 / 金属酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度Ti-Sn-O系でフラックス法により作製した新規亜酸化物Ti6Sn5Odの組成分析や結晶構造解析を進め、dの値を0.9と定めた。また、金属間化合物Ti6Sn5の単結晶を作製し結晶構造を解析して、Ti6Sn5とTi6Sn5O0.9の構造の関係を考察した。Ti6Sn5O0.9の多結晶バルク体について、室温から418 Kまでの電気抵抗率やゼーベック係数を測定し、金属的な導電性を明らかにした。これらの研究成果をMaterials Today Communications誌に発表した。 Naフラックス法により合成されたSr-Sn-N系の新規亜窒化物について、組成分析や結晶構造解析を進め、化学組成をSr7Sn3N2と決定した。この新規亜酸化物の結晶構造は、Ca2Nb2O7型の層状ペロブスカイト型構造の逆構造に対応する初めての例であった。Nを中心としたSrの6配位八面体と12配位のSnからなる逆ペロブスカイト型構造単位の4重層の間に、Sn-Sn-Sn-Snのジグザク4量体が位置する特異な構造が明らかにされた。金属間化合物のSrSnや既報の組成とは異なる逆ペロブスカイト型構造の亜窒化物Sr3N0.77Snの単結晶も合成され、これらについてもX線結晶構造解析を行い、Sr7Sn3N2の結晶構造との関連やSn-Sn結合、逆ペロブスカイトブロックの構造を比較検討した。さらにドイツ アーヘン工科大学のSteinberg博士にSn-Sn-Sn-Snのジグザク4量体を中心にSr7Sn3N2の電子構造や化学結合に関する理論計算を依頼し、国際共同研究を実施することもできた。この研究成果をZeitschrift fur Naturforschung B誌に発表した。また、Biフラックス合成の関連で新規化合物NaMgBiについて、構造解析や電気的特性評価を行った。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)