2019 Fiscal Year Annual Research Report
新規人工RNA結合タンパク質の革新的デザイン法の開発
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19H02834
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
世良 貴史 岡山大学, ヘルスシステム統合科学研究科, 教授 (10362443)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | RNA / タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
生命現象は、遺伝情報の精緻な読み取りにより制御されている。このことは、もし標的の遺伝情報に特異的に結合できる人工核酸結合タンパク質を手に入れることができれば、この人工タンパク質単体あるいはほかの機能ドメインを融合した人工タンパク質を用いることにより、様々な生命現象を対象生物とは独立に制御できることを示唆している。そこで、我々は、ゲノムDNA上の特定の配列に強く特異的に結合する人工DNA結合タンパク質の創出法を開発した。我々は、「DNA認識コード表」を開発し、この表に基づき、望む標的DNA配列に非常に強く結合し、かつ細胞内で1塩基の違いを識別できる高性能の人工DNA結合タンパク質を創出することに成功している。さらにこのタンパク質に別の機能ドメインを融合させることにより、標的遺伝子の発現を望むように制御することにも成功している。そこで、本研究では、DNA認識のアプローチをもう一つの重要な核酸分子であるRNAに拡張し、RNAが関わる多種多様な生命現象を望むように制御すべく、新規の人工RNA結合タンパク質の開発を目指している。そのため、本年度では、デザインした各タンパク質の遺伝子を合成し、大腸菌用発現ベクターにクローニングした。大腸菌でのタンパク質の発現・可溶化を確認し、条件を最適化した後、目的のタンパク質を大量発現した。続いて、タンパク質を精製し、その濃度を決定した。得られたタンパク質についてそれぞれゲルシフトアッセイを行い、結合能および塩基特異性を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね計画通りに進んでいるため、現時点で特に問題はないと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りに今後も研究を進めていく。
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