2020 Fiscal Year Annual Research Report
Directed Evolution of Nucleic Acid Enzymes Combining Experiment and Computation
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19H02855
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
横林 洋平 沖縄科学技術大学院大学, 核酸化学・工学ユニット, 准教授 (70769752)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 進化工学 / 核酸化学 / RNA / リボザイム |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質や核酸の機能向上や機能創生において、進化工学は強力な手法である。進化工学の手順は、まず多くの変異体を作成し、その中から望みの機能を有する少数の変異体を分離(選択)し、それらの遺伝子配列を増幅する、というサイクルを繰り返し、最後に生き残った配列を解析する、というものである。進化工学により、様々な機能を持ったタンパク質や核酸が作成されてきたが、いくつかの限界も存在する。まず、進化工学実験においては、膨大な数の変異体が生成されるものの、実際に解読される配列は、最終的に生き残ったごく少数の変異体に限られる。また、その中でも個別に機能(結合能や触媒活性)測定が行われるのはごく一部である。つまり、実際に機能が定量的に測定されるのは100配列にも満たない。 本研究の目的は次世代シーケンシング(NGS)を用いて、大規模な核酸酵素配列-活性相関データを取得し、そのデータを計算機により処理し、より効率的に核酸酵素配列を進化させることである。 本年度は対象となるRNAリガーゼ活性を有するリボザイムにより、大規模な配列ー機能相関データを取得した。特に、再現性向上を目指して実験条件を検討し、計算アルゴリズムを適用するために必要な質の高いデータの取得を試みた。まだ改善の余地はあるが、大規模な測定において最低限の再現性を確認した。 並行してニューラルネットワークやdecision treeなどの機械学習アルゴリズムを核酸酵素配列に適用するためのin silicoでの検討も行った。十分な実験データが得られた際には、すぐに計算アルゴリズムが適用できるような体制を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍により、若干核酸酵素実験の進捗に遅れが出たものの、並行して行った計算アルゴリズムの開発は予定より進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
高品質な配列ー機能相関データを獲得し、機械学習アルゴリズムの適用を行う。 また、並行して低分子応答性自己切断リボザイムについても解析を進める。
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