2021 Fiscal Year Annual Research Report
Chemical characterization of colibactin and understanding a mechanism of an onset of colorectal cancer by colibactin
Project/Area Number |
19H02898
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
渡辺 賢二 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (50360938)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | コリバクチン / 天然物 / 生合成 / 大腸がん / 化学構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
200 Lの大スケールで培養し,短時間で精製することで0.3 mgの788を単離することができた.1H NMRにおいては類似したシグナルが大量に重なったようなブロードしたピークが観測され,,構造解明には至らなかった.測定後のNMRチューブ中の試料をLCMSで分析したところ,溶媒である重メタノールによるメタノリシスで2つに分割されたと推定される分子式C20H19D3N4O5SとC19H21D3N4O5S の2種類の化合物へと分解していることが確認された.そこで,改めて抽出液から抽出の際に用いたメタノールによるメタノリシスで788が分解された2つの分子式C20H22N4O5S (430)とC19H24N4O5S (420)の化合物を探索した.これらの化合物も含有量は少なく単離は難航したものの,200 Lの培養液からそれぞれを0.3 mgと0.2 mg単離することに成功した.NMRにて構造解析した結果,これまでに報告されているコリバクチン生合成中間体には見られないユニークなシクロブタン骨格を含む,2つの類似した化学構造を明らかにすることができた(図6).なお,430と420は共にシクロブタンの立体配置に由来する2つの異性体の混合物であった. 430と420から788の構造を推定すると,α-ジケトン構造部分でのメタノリシスにより生成したと考えられる.そこで実際にこのα-ジケトン構造を抽出後に1,2-diaminobenzeneにより保護した860に変換し,単離を試みた.結果400 Lの培養からそれぞれシクロブタンの立体配置に由来する2つの異性体を含む860A 1.2 mgと単一の異性体である860B 0.6 mgと860C 0.6 mgを単離することができた.それぞれをNMRで解析し,推定したとおりの788の構造を確認することができた.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)