2020 Fiscal Year Annual Research Report
イネ葉身の光合成産物転流能力に関する生理・遺伝学的解析
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19H02944
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
廣瀬 竜郎 高崎健康福祉大学, 農学部, 教授 (90355579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 あかり 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 次世代作物開発研究センター, 上級研究員 (40355235)
青木 直大 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (70466811)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イネ / 転流 / 糖 / 遺伝子 / トランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、幅広いイネ遺伝資源を用いて、それらのソース葉からの光合成産物転流能力を定量的に評価し、その遺伝的差異を解明する。そのために、農研機構ジーンバンクが配布している世界のイネコアコレクション(WRC、69品種)と日本在来イネコアコレクション(JRC、50品種)について、葉身からの光合成産物転流能力の評価を行った。また、転流速度や葉の糖含量に関与する遺伝子を特定することも本研究の目指すところである。そこで、次世代シーケンサ―による大規模トランスクリプトーム解析を遺伝子特定に適用することが可能か検討するために、WRCのうちの33品種を用いて実際にトランスクリプトーム解析を行った。その結果、糖代謝関連酵素遺伝子を含むいくつかの有力候補遺伝子が選び出されたので、それらについてリアルタイムPCRによって発現量の確認を行った。一方、転流速度について再現性を確認するための反復試験を行ったが、かならずしも再現性が高いとは言えず、人工気象器で栽培環境を完全に揃えた状態でさらに実験を重ねる必要があると思われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者および研究分担者(福田)の異動のため研究環境が変わり、再現性が高い栽培方法の確立にやや手間取っている。また、コロナ禍により大学への入構が規制され十分な実験ができない時期があったため、特に生理形質評価を中心に進捗がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究進捗の一部に遅れがあるものの、大規模トランスクリプトーム解析法は概ね確立できたと判断しており、その部分の論文化を目指したい。また、人工環境下での転流速度評価についてはすでに着手しているので、今年度には成果が得られると見込まれる。また、生理形質については、今年度も学生の入構等が不安定な状況であり、広範な評価を行うことには不安が残るので、安定同位体の転流・代謝などにポイントを絞った解析を目指したい。
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