2021 Fiscal Year Annual Research Report
Neural mechanisms of information integration and decision-making in the higher center of insect brains
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19H02968
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
木矢 剛智 金沢大学, 生命理工学系, 准教授 (90532309)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | カイコ / 性差 / スプライシング / Masc / IMP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、昆虫の脳高次中枢における行動決断の神経機構とその神経回路の進化の解明を目的としている。本研究により、動物の脳に共通に認められる、様々な感覚情報を手掛かりに行動を決断する神経機構とその進化的基盤について、その一端を解明するものである。 本年度は、カイコガの脳における性決定遺伝子のスクリーニングを行った。発生段階の様々なステージの脳を用いて、雌雄間で発現に差のある遺伝子をRNA-Seq解析によってスクリーニングした。その結果、発現量に差のある遺伝子を複数同定したが、いずれも性行動や脳機能に関与しなそうなものばかりであった。そのため、発現量ではなくスプライシングパターンに着目してデータを再解析したところ、雌雄間でスプライシングが異なる遺伝子を複数同定した。培養細胞を用いて、これらの遺伝子が雌雄差のシグナルの下流にあるかを調べたところ、オス化因子であるMascやIMP(M)を過剰発現させると、スプライシングのパターンがメス型からオス型へと変化することが確認された。上記の件から、これらの遺伝子はオス化シグナルの下流でスプライシングが変化する新規な遺伝子であることが分かった。 今後、これらの遺伝子のノックアウトや過剰発現などによってカイコガの性行動がどのような影響を受けるのかといったことや、脳のどこで発現しているのか、またこれらの遺伝子の発現細胞は性行動時に活動するのかといったことを調べることで、性行動における役割を明らかにすることが出来ると期待される。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)