2020 Fiscal Year Annual Research Report
Upscaling of soil greenhouse gas fluxes using a high-precision resolution digital 3D map
Project/Area Number |
19H03008
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
橋本 昌司 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90414490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 成宏 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30353577)
山下 尚之 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30537345)
阪田 匡司 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50353701)
森下 智陽 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90391185)
森 大喜 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90749095)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | メタンフラックス / 二酸化炭素フラックス / 森林土壌 / 地形データ / 時空間分布 / DEM |
Outline of Annual Research Achievements |
流域内の土壌温室効果ガスフラックスの分布特性を明らかにし、微地形に起因する違いを考慮に入れた精緻な推定をするため、茨城県に位置する桂試験地と常陸太田試験地において二酸化炭素(CO2)とメタンの土壌ガスフラックス観測を行い、地形因子を用いたモデル化の可能性が確認された。桂試験地では6月、常陸太田試験地では12月に観測を行った。可搬型のメタンCO2計を用いて、それぞれの流域内の10点程度で測定を行った。桂試験地では、CO2とメタンはそれぞれ231から417 mgC/m2/h、-167から-370 μgC/m2/h(マイナスは吸収を意味する)の値をとった。5m解像度のDEMから計算した傾斜などの地形因子を用いて線型モデルを構築し、流域内の分布を推定した。測定点の算術平均と流域内の分布マップから得られた算術平均値はそれぞれ274 mgC/m2/h・295 mgC/m2/h(CO2)、-235 μgC/m2/h・-262 μgC/m2/h(メタン)であり、10 %程度の差があった。常陸太田試験地で行った観測では、CO2とメタンはそれぞれ51から108 mgC/m2/h、-163から39 μgC/m2/hの値をとった。常陸太田試験地では、非常に湿った地点でも観測を行った結果、メタンの放出フラックスも観測された。多様な地形におけるフラックスを観測しやすい常陸太田試験地において、月に一度程度の観測を継続する事とした。今後常陸太田試験地においても高解像度DEMを入手し流域内の分布推定を試みる。今回の二つの流域での調査は測定点が10点程度の試行であるが、流域内で微地形に起因する温室効果ガスフラックスの空間変動が観測され、地形因子を用いたモデル化の可能性が確認された。今後点数と調査時期を増やしていくことで、流域内のフラックスの時空間分布の精緻化が図れることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス拡大の影響で出張に支障が出ており、解析に必要な十分な量の観測データが得られていないものの、解析の方法は確立されてきており順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
調査地や調査方法を変更して、新型コロナウィルス問題の影響をできるだけ回避しながらデータを取得し、解析を進める。
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