2020 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive analysis of Babesia tick-stage antigens: Establishing of a base for development the TBV
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19H03120
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
河津 信一郎 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (60312295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白藤 梨可 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (00549909)
麻田 正仁 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (40587028)
山岸 潤也 北海道大学, 人獣共通感染症国際共同研究所, 准教授 (80535328)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 獣医学 / 疾病予防・制御 / バベシア / マダニステージ / 遺伝子改変原虫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はバベシアのマダニ体内発育ステージに特異的な細胞表在性蛋白質を網羅的に検出し、その機能を解析するとともに伝搬阻止ワクチン(TBV)抗原としての性能を評価することを目的とする。 【材料と方法】Babesia ovata(三宅株)赤血球内発育ステージ(Blood stage)をin vitro誘導法(PubMed ID: 1549158)によりマダニ体内発育ステージ(Tick stage)へと誘導し、RNA-sequence法(RNA-seq.)を用いてTick stage分子の探索を行った。まず、誘導後何時間の原虫をRNA-seq.に用いるか検討した。次に、特徴的な形態が観察され、またRT-PCR法でTick stage遺伝子の発現が確認出来た分画をパーコール密度勾配遠心法で濃縮した。得られた原虫からRNAを抽出し、RNA-seq.に供した。次世代シークエンシング(NGS)でデータを取得し、同時に実施したBlood stage RNA-seq.データとの間で比較解析を行った。【結果】Tick stage誘導後の原虫は様々な形態が認められた。特に誘導後6時間では核を1つまたは2つ有し、短い突起を持つray bodyと呼ばれる特徴的な形態が確認された。また、Tick stageに発現すると予想された遺伝子群の発現が認められた。そこで、TBV標的に適した細胞外発育ステージに相当する、誘導後6時間のTick stage原虫をRNA-seq.に用いることにした。分画濃縮法にて、ウシ赤血球が除かれたTick stage原虫分画を精製し、RNA-seq.に供した。NGS RNA-seq.データをBlood stage/Tick stage間で比較解析したところ、Blood stageよりも Tick stageで発現量が2倍以上大きい遺伝子は413個あり、特にTick stageにおいて十分な転写産物発現量があると考えられる遺伝子は253個あった。【考察】Tick stage原虫では、DNAの複製に関連する遺伝子の発現上昇が認められ、このステージでの活発な細胞分裂(原虫増殖)が裏付けられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
RNAシーケンス実験のデータから、サンプル採取時期に起こるマダニ体内ステージの分化について興味ある結果を得ることができたが、TBV候補の同定には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、当該データセットの再解析をおこなうことで、TBVの候補となる表在性蛋白質遺伝子の同定を進めている。
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[Journal Article] Evaluation of 5-aminolevulenic acid plus ferrous ion for its potential to improve symptoms of bovine babesiosis.2021
Author(s)
Elata, A., Suganuma, K., Mossaad, E., Zafar, I., Galon, EM., Yoshimoto, K., Tanaka, T., Xuenan, X., and Kawazu, SI.
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Journal Title
Parasitologia
Volume: 1(4)
Pages: 218-224
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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