2022 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the pathogenesis of autoimmune diseases and T/NK lymphoma in the intestines.
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19H03122
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内田 和幸 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (10223554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
チェンバーズ ジェームズ 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (00621682)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 消化管T細胞リンパ腫 / 細胞傷害性T細胞 / γδT細胞 / セリアック病 / 慢性腸炎 / IFN-γ / イヌ / ネコ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究においてイヌの慢性腸炎とT細胞性リンパ腫の上皮内リンパ球の免疫表現型がCD3+CD8-Granzyme B+という細胞表現型を有し、リンパ腫として増殖する場合にも、この表現型のリンパ球が主体であることを示した。本年度はこれらのT/NK細胞機能の活性化に関与するサイトカインの発現とSTAT経路の活性化について検証した。その結果、IFNγとIL21が慢性腸炎における上皮内リンパ球の活性化に寄与していると考えられた。特にIFNγの発現量は絨毛のpSTAT1陽性率と正の相関を示したことから、上皮内リンパ球や腫瘍細胞由来のIFNγが粘膜上皮に作用し、粘膜傷害を引き起こす可能性が示唆された。また、腫瘍細胞でSTAT1とSTAT3の活性化が認められたことから、JAK/STAT経路の機能亢進がITCLの発生に関与している可能性が示唆された。現在これらの結果を学術論文としてとりまとめを行っている。 ネコの慢性腸炎と消化管T細胞性リンパ腫については、上皮傷害のメカニズムについて検討し、上皮傷害が、これらのネコの消化管疾患における重要な予後因子であることを明らかにして、その結果を国際学術雑誌公表した(Vet Pathol. 2022 Nov;59(6):931-939)。この粘膜傷害の病理発生機構については、増殖T細胞によるアポトーシス誘導は殆ど認められず、むしろ粘膜上皮や同部に分布する基底膜がリンパ球の増殖による物理的傷害により、粘膜上皮脱落に至るものと推測された。さらにネコの慢性腸炎と消化管T細胞性リンパ腫については、イヌの同様病変と比較して、病理組織学的所見が単一かつ単純であることに注目し、Google Cloud Auto ML Vision(Auto ML)により、ETCLの鑑別、予後不良因子の検出およびクローナリティの予測を目的とした自動機械学習システムを開発した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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