2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H03162
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
山形 敦史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (20463903)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | シナプス / 結晶構造解析 / クライオ電子顕微鏡 / タンパク質複合体 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度からの継続として、SorCS-Nrxn1b複合体に関してクライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析法による構造解析を行なった。新たに化学気相成長法を用いたグラフェングリッドを作製し、データ測定を行なった。フレーク法を用いて作製したグラフェングリッドに比べて粒子が見えやすくなり、分解能の向上が期待されたが、約6Å程度の分解能にとどまっており、原子分解能での構造解析には至らなかった。 提案の三課題に加えて、シナプス形成の新規メカニズムとして、てんかんの原因遺伝子であるLGI1が担うシナプス伝達機構に関する研究を新たに進めた。LGI1は分泌タンパク質であり、膜タンパク質であるADAM22とシナプスを跨ぐ細胞外複合体を形成する。ADAM22は細胞質側でシナプスの足場タンパク質であるMAGUKファミリーの一つ、PSD95と複合体を形成する。生理学研究所の深田教授、京都大学の深井教授との共同研究により、ADAM22とPSD95の複合体の構造解析に携わった。PSD95のPDZドメインとADAM22のPDZ結合モチーフをタンデムに繋いだ融合タンパク質を用いて結晶構造解析を行い、PSD95のADAM22の結合様式を明らかにした。さらにその結合がシナプスナノカラム構造の形成に必須であること、シナプス伝達に重要な役割を担っていることを明らかにした。また、14-3-3によるLGI1-ADAM22の量的制御の機構についても解析を行なった。理研・横浜に設置されている等温滴定カロリメトリーを用いた定量的な相互作用解析により、ADAM22の二重リン酸化によって14-3-3との結合が極めて強くなることを明らかにした。これはさらに結晶構造解析によっても確認された。この相互作用によってLGI1-ADAM22は安定化されるが、この量的制御がてんかんの度合いも制御していることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Canonical versus non-canonical transsynaptic signaling of neuroligin 3 tunes development of sociality2021
Author(s)
Yoshida T., Yamagata A., Imai A., Kim J., Izumi H., Nakashima S., Shiroshima T., Maeda A., Iwasawa-Okamoto S., Azechi K., Osaka F., Saitoh T., Maenaka K., Shimada T., Fukata Y., Fukata M., Matsumoto J., Nishijo H., Takao K., Tanaka S., Okabe S., Tabuchi K., Uemura T., Mishina M., Mori H.,Fukai S.
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Journal Title
Nature communications
Volume: 12
Pages: 1848
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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