2021 Fiscal Year Annual Research Report
物理的に設計可能な蛋白質フォールド空間の解明:理論と実験的検証
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19H03166
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
千見寺 浄慈 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (10420366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 信康 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 教授(兼任) (50432571)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | タンパク質 / 合理的デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質のフォールドの種類はおよそ1000種類ほどしかないということが広く受け入れられてきているが、なぜこのように限られた数しかないのだろうか?あるいは、実はもっと多くのフォールドが物理的には存在するが、単に生物進化が発見していないだけなのだろうか?この問題を明らかにするため、本研究では以下の二つを達成する事を目的とした。①物理的に設計可能なα/βタンパク質フォールドの条件を、理論、データベース解析、およびシミュレーションから解明する事、②理論の妥当性を批判的に検証するために、理論的に設計可能と予測されたフォールドの中で、現在のところ立体構造データベースに存在しないフォールド「全て」に対し、それを天然構造にもつ人工タンパク質を合理的に設計し、実際に合成し構造決定まで行う事。 当該年度は、これまでに開発したタンパク質の物理的に設計可能な条件を判定する理論の妥当性を批判的に検証するために、設計可能な新規フォールドを理論的に予測し、その理論予測が正しいことを実験的に証明した。これらの成果から、物理的に設計可能なタンパク質のフォールドの数は1000種類よりもはるかに多く、未だ生物が発見していない未知の実現可能なフォールドが多数あることが示唆された。特筆すべき結果としては、今回、世界で初めて結び目フォールド構造をもつタンパク質の合理的設計に成功したことが挙げられる。これはこれまで設計不可能と広く信じられてきたが、実はこれは設計可能であることが証明され、これまでの常識を覆す結果が得られた。これらの成果を発表するとともに、論文としてまとめて投稿した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)