2021 Fiscal Year Annual Research Report
O-グルコース糖鎖修飾による筋衛星細胞におけるNotchシグナルの制御機構の解明
Project/Area Number |
19H03176
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
竹内 英之 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (80361608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡島 徹也 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20420383)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | O-グルコース糖鎖修飾 / Notchシグナル / 質量分析 / サテライト細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちは、次に示すような背景に基づいて本研究プロジェクトを開始した。ヒトの筋肉の再生と恒常性維持の分子機構は未だに理解されていない。遺伝性筋疾患である筋ジストロフィーの有病率は、人口10万人あたり20人程度と推定され、有効な治療法は存在しない。研究代表者は、Notch受容体のO-グルコース糖鎖修飾の異常により、筋肉の幹細胞である衛星細胞の数の減少と衛星細胞におけるNotchシグナルの低下が起こり、このことが、成人後に発症する肢帯型筋ジストロフィーの原因となることを見出した [Cell 2008, EMBO Mol Med 2016]。衛星細胞におけるNotchシグナルのO-グルコース糖鎖修飾による調節機構を明らかにすることが本研究の目的である。細胞生物学的手法により、O-グルコース糖鎖のNotch受容体選択性を調べる。 細胞生物学的手法により、ヒト培養細胞株における Notch 受容体の細胞内挙動に対する O-グルコース糖鎖変容の影響を観察した。ゲノム編集により、O-グルコース糖鎖のキシロース伸長を担うキシロース転移酵素遺伝子をノックアウトすると、内因性のNOTCH1およびNOTCH2の細胞表面発現レベルに変化は見られなかったが、NOTCH3には違いが見られた。ゆえに、Notch受容体間で、キシロース伸長レベルに対する感受性が異なることが示唆された。さらに、Notch 受容体の細胞外部位に起こる糖鎖修飾を、質量分析計を用いた分子量の精密な分析により明らかにした。Notch 受容体機能の糖鎖修飾による制御機構に関する原著論文3 報、並びに、総説 1 報の発表に貢献した。 研究代表者は、研究成果について、第 94 回日本生化学会大会、第 44 回日本分子生物学会年会、並びに、第 18 回日本糖鎖科学コンソーシアム (JCGG) シンポジウムにおいて招待口頭発表を行った。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)